11点 ページ12
数日後、昼休み。体育館裏。呼び出し。
まさか、とは思ったけれど、違うかもしれないと思っていた。
「お願いします！一週間だけとかでも良いので！お試し期間みたいな感じで！」
そう言って頭を下げる男子。
…まず、誰。
『…えっと、ごめんなさい…』
とりあえず断らなくては、と思い口から出たごめんなさい。
その言葉にとても傷付いた顔をして彼は
「なんでですか！？僕がCクラスだから！？」
ともはや半泣きで言ってきた。
……クラスに囚われている彼は、どこか私と似ているような気がした。
『…そういうわけじゃない、けど…私、来年Aクラスに行きたいの。
……認めてほしい、っていうか、追いつきたい人がいて。
だから、もし君が今の自分のクラスをマイナスのように捉えてるなら、変わるべきだと思う。
………なんて、ごめんね。
変なこと言ったかもしれない！気にしないで！本当！』
悪い癖だ。余計なことを口にしてしまう。
言わなくても良いことを、言ってしまう。
迷惑だったかもしれない。
「………そう、なんだ。
好きな人が、いて…その人がAクラスで…今の僕と同じような境遇だから…
私と付き合いたいなら、もっと頭良くなれって、そういう、こと…？」
『っえ、ち、違うの！いや、そういう意味じゃなくてね！？』
どこか違う方向に解釈している彼に、弁解をさせてもらおうと思ったその時、
「…ッAクラスなんて勉強しかしないつまらない奴らですよ！？
きっと休日も勉強ばっかりで付き合えたとしてもあなたと遊んでくれるわけない！！
僕の方が、絶対に幸せにできる！！
お願いですAさん！！僕はあなたが好きなんです！」
頭を鈍器でがつん、と殴られたような感覚だった。
…突然人が変わったようにまくし立てる彼に、驚きが隠せなかった。
『………ごめんなさい。本当に、ごめんなさい。』
あなたと付き合って、一緒に幸せになる未来が見えないです。
口にはできなかった、隠してしまった本心。
…ノーマンくんのことだけじゃない。
Aクラスだって、同じ人間で、同じように努力してグレイス=フィールド学園に入学した人達なのに。
そんな人たちを侮辱する彼と、付き合える自信はない。
断ると、もう何も言っても無駄だとわかったのか、何も言わずに校舎に戻っていった。
『………傷付けちゃった、かな。』
「いや、今の判断は正解だろ。」
私の独り言に返ってきた背後からの言葉。
…今の、聞かれてた？
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りお(プロフ) - のまーんくんは、くさ (2021年5月31日 9時) (
レス) id: 3c42b7c772 (このIDを非表示/違反報告)
約ネバの壺(?) - ニヤニヤが止まらない辞められなぁい(?)ねぇ、ホントに生まれてきてくれてありがとうっ!ぼくちん(ぇ)感動しちゃった(余計なお世話)最高だぁ、更新復活待つよぉ(無理にとは言いません、自分のペースで投稿してください^^*) (2020年3月17日 22時) (レス) id: b160f4c76e (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - めっちゃニヤニヤ止まらないんですけど……どうしてくれるんですか。本当にこんな作品書いてくれてありがとうございます。更新復活待ってます！！！ (2019年12月22日 2時) (レス) id: e0cba1f570 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - ｛*美柑*}さん» コメントありがとうございます！終わりそうな気配を察知しちゃいました…？笑 引き続きお楽しみください！！ (2019年9月9日 16時) (レス) id: 1f21d8b5e1 (このIDを非表示/違反報告)
｛*美柑*} - もうすぐ終わっちゃいそう…続くよね！？続編っていうか付き合った後のお話も描いてほしいな！？私もノーマンくんとキスしたい………ずるい…夢主ちゃんになりたい……… (2019年9月9日 11時) (レス) id: 44879474c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ | 作成日時：2019年8月17日 22時
