背伸びはいらない。 (ページ9)

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ASide

『ねえ、あの那須くんの横にいるじゃん！いっつもあの男の子なんて名前か知ってる？』

「何で私に聞くの？そもそも那須くんって誰！聞く相手間違ってるんじゃないの？」

『愛未に聞いたのが間違いだったわ』

こっこりと気になる子がいた。
名前は分からないけど、那須くんと仲のいい男の子。
で、サッカー部。
涼とか直樹に聞いてしまえば一発で分かると思うけど、男に探りを入れるのは正直キャラじゃない。

「ごめんね～後輩に興味なくて～他当たって」

『あたるわ。今日飲み物忘れたから今から自販機行くけど愛未も行く？』

「や、私はいいや。これ、今日中に持ってこいとか頭イカれてる丸山先生に持っていかないといけないから」

『終わってないんか。弁論』

「ホント何で私が出なきゃいけないのよ」

『信頼されてるってことね』

「うるさいわ！」

そう言う愛未を置いて私は自販機に来た。
なんか男の子モジモジしてるんだけど、、、ってあの子だ！なっ名前うき、、、うき、、なんだっけ？
とりあえず

『あの、どうかしたんですか？』

話しかけよう。
きっと、困ってる。
助けてあげたいな～

「財布、いつも入れてるんですけど、多分家に忘れちゃって」

くるっと振り向いてそう言った彼は可愛くて胸がキュンとした。

『何が欲しいの？』

「え？」

びっくりした目で私を見る彼。
まあ、そりゃそうだろな。
あ、この子浮所くんって言うのね！！
そういえばこの子直樹の幼なじみの子じゃんか！

『だから何が欲しいの？』

自分可愛くねぇ～
ってか怖いーーーー

「えっと、あの........」

『飲み物何飲みたいの？浮所くん』

これ、私話し方治んないかな。
ホントに可愛くない、、、、