大きな声 ページ42
「なん、で…」
「俺はレイみたいに幼い頃からそんなことやってたわけじゃない。
ママからの推薦。
レイがもうそろそろスパイだとバレるってママは分かってた。
だから俺に移った。
元々弱みというか握られてたし、不可抗力ってやつ？」
なるべく笑った。
ドンは怒った。
ぐわっ、と胸ぐらを掴まれて大声で叫ばれる。
「なんで、なんでそんな…ヘラヘラ笑ってられるんだよ！
人が死んだんだぞ！
コニーだけじゃない、他の兄弟も！
頭おかしいんじゃないのか、お前ら！！」
「──笑ってなきゃ、平常なんて保てるわけないだろ！！」
腹の底から声を出した。
夜なのに、みんな寝ているのに。
きっとうるさい。後でママに怒られるだろうな。
俺が大声を出したことに驚いたのか、誰かの喉が鳴った。
ドンの手首を力の限り掴み、キッと睨みつける。
「俺は、それしかできないんだ。」
「ッ…どいつもこいつも…！
…そんなに荷物なのかよ。
そんなにお前らにとつて俺達は、守ってあげないと何も出来ない雑魚なのかよ？
あの時。『お願い、助けて』って頼んでくれたんじゃねーのかよ。
あれは嘘だったのか？
俺達、お前らみたいに出来は良くない。
良くないけど…
──家族だろ、兄弟だろ…！！
少しは信じて欲しいんだよ…！」
ドンは息がしずらそうに涙を流しながら言った。
否、どちらかと言えば訴えたようにも取れるか。それぐらいだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ごまあぶら - いや嬉しすぎて無理なんですけど(？)ま励みになりますほんとありがとうございますぅううう！！ (2020年3月4日 0時) (
レス) id: 01769a283d (このIDを非表示/違反報告)
傀儡様 - いや面白すぎて無理なんですけど(？)ただのらぶらぶちゅっちゅなblじゃなくて所々にbl要素入れるのマジですこいです。これからも頑張ってくださいぃ！！ (2020年3月4日 0時) (レス) id: 4b35f08325 (このIDを非表示/違反報告)
ごまあぶら - まじですか！！ほんとにありがとうございます、頑張ります！！ (2020年3月3日 20時) (レス) id: 01769a283d (このIDを非表示/違反報告)
くずを - 好きです！もっと評価されるべき！次の更新待ってます！ (2020年3月3日 19時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
ごまあぶら - うわぁぁぁ！！ありがとうございます、励みになります！！ (2020年3月1日 22時) (レス) id: 01769a283d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ごまあぶら | 作成日時：2020年2月25日 13時
