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＊ ページ40
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「ちょっと。どうしたの」
「昔はよくこうしてました」
その小さな細い体を抱きしめると、彼女はほんの一瞬体を強張らせて、でもすぐに、僕の胸に体を預けた。
「……懐かしいね」
くすりと笑ったA様が今どんな表情をしているのか、僕には全く見えない。
でも、あなたは僕の胸の中でもなお、懸命に微笑んでいる気がする。
ねえ、A様。
あなたは今、どれだけのことに耐えているのですか？
本当は泣き虫で、弱虫だったあなたは。
僕は今でも、いつだってあなたの味方です。
辛いなら頼り、泣きたいならこの胸にまた、かつてのように飛び込んで来てくださればいいんです。
僕は変わらず、あなたを愛しているから。
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作者名：寧桜 | 作成日時：2018年10月22日 19時
