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やっぱりユンギは、私の“Yes”という返事をあまり信用してないらしい。
そんなユンギの姿に、私は箸を置いた。
「…でもね、」
YG「………」
「あの子のためにできることはなんでもしてあげたいし、じっとしてるのがね、その…不安なの。すごく」
キムのために何かしてないと、怖くて、不安で、押しつぶされそうになる。
だから仕事も手につかなくて結局休暇だし、家のことだってほとんどできてない。
毎日コンビニでご飯買って温めて食べる生活だし、睡眠も、正直あんまりとれてない。
「でも、1番辛いのはあの子だから…。親も頼れないし、友達の前でもいつもにこにこしてて、まだ私の前でだって泣いたことないんだよ?」
YG「……A、」
「だからせめて私は、あの子のためにできることは全部やって、なにがあっても大丈夫、って、隣で笑っててあげたいの」
YG「A」
ユンギに少し大きな声で名前を呼ばれてようやくはっとすると、いきなりほっぺたを片手で挟まれて、紙コップを渡された。
飲め、ってことだと思って紙コップに入った水を一息に飲み干すと、胸の動悸が少しおさまった気がした。
YG「…んなことわかってんだよ」
「………」
YG「ただ…1人で背負い込むな、ってこと」
「…え、?」
YG「もっとちゃんと周り見て、頼れっつってんの。なんのためにおまえのダチやってんだよ」
「ユンギ…」
あいつは死なない、大丈夫だから、と呟いたユンギが、私の頭を撫でる。
どうやら最近私は涙脆いらしい。
「ありが、と…っ、」
どこかでずっと誰かに言ってほしかった言葉に、心の中の重い何かが取り払われていくような気がした。
ユンギはずっと困った視線を宙で泳がせていたけど、私は涙を止めることもできず、公共の場で子供のように泣きじゃくった。
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寧桜(プロフ) - ユヅさん» ありがとうございます〜!私もキムには生きてもらいたいですT^T (2020年3月11日 22時) (レス) id: 7af8b90927 (このIDを非表示/違反報告)
ユヅ - すごくドキドキします!!最高なお話ですね!!!テヒョン〜〜!生きろ! (2020年3月11日 16時) (レス) id: 36a4290b8b (このIDを非表示/違反報告)
寧桜(プロフ) - remonedo0130さん» 返信遅くなってしまってすみませんm(._.)mコメントありがとうございます!なんだかもどかしい話になってしまっていて自信がなかったのですが、そう言っていただけて嬉しいです(*´∀`*)これからも頑張りますね〜! (2020年2月3日 8時) (レス) id: c1fd96f5ba (このIDを非表示/違反報告)
remonedo0130(プロフ) - はじめまして(*^^*) お話読ませて頂いてます。こちらのお話とっても好きで続きが毎回気になってしまいます(>_<)これからも楽しみにしております♪ (2020年1月23日 22時) (レス) id: e8e3ac6beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:寧桜 | 作成日時:2019年12月22日 17時