14 JN ページ14
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〈先生、ジン先生と付き合ってるってほんとですかぁ〜？〉
〈ちょっ、やめなよ！ほんとだったらどうすんの？〉
〈だって2人、若いし美男美女でお似合いだと思うんですよね、あたし〉
いよいよ明日に迫った文化祭。
9月に入ってもう2週間と言えど、なかなか暑さのひかない屋上は、ワイワイ騒ぐ生徒と、その応対に忙しい俺とA先生で熱気がひどかった。
「もうすぐ三十路のおばさんに若いとか言わないの。嫌味だと思われるわよ？」
肩をすくめて困ったように笑った彼女の横顔を見て、運んでいた角材を床に置いた。
〈最近カン先生、明るくなりましたよね〉
隣に立った女子生徒が言う。
最近？と尋ねた俺に、はい、今年に入ったくらいから、と彼女は答えた。
彼女の言う今年、とは、多分今年度のことだと思う。
JN「…ってことは、俺じゃないね」
〈え？〉
JN「ううん、こっちの話」
にこりと笑うと、隣の女子生徒もぎこちない笑みを浮かべる。
ヒクヒクと震える彼女の頬は、まるでかつての自分みたいで、もう震えない自分の頬に、大人になった寂しさを感じた。
…大人は笑えるんだ。
訳もなく。
でももうそれを嫌だとは思わない。
何を見ても何を聴いても冷めていたあの頃の自分の方が、よっぽど情けないと思う。
あの頃の俺をとりまく環境は、俺の本質なんて見ようとしないで、ただ財力とか、成績とか、顔とか。
そういう表面的なものだけをあてに寄って来る人たちばかりで。
すごく疲弊していたんだよね。
世界が嫌いで、1回死のうかと思ってた。
死ぬのに1回も2回も無いのに。
ーー最近多いでしょ。こういう、高いとこから飛び降りたがる人。
屋上に上がってベンチに横たわる先生を見たとき、はじめはただ邪魔だな、って。
いい加減、俺のやりたいようにさせてくれ、って。
そう思った。
でも、笑って生徒から没収したタバコに火をつけた先生は、確か咥えた後すぐに、噎せて涙目になったよね。
こんなの咥えて何が楽しいの、ってちょっと怒りながら。
…そのとき久しぶりに思ったんだ。
この人面白い、って。
そう思える自分がいることが、すごく嬉しかった。
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寧桜(プロフ) - ユヅさん» ありがとうございます〜！私もキムには生きてもらいたいですT^T (2020年3月11日 22時) (
レス) id: 7af8b90927 (このIDを非表示/違反報告)
ユヅ - すごくドキドキします！！最高なお話ですね！！！テヒョン〜〜！生きろ！ (2020年3月11日 16時) (レス) id: 36a4290b8b (このIDを非表示/違反報告)
寧桜(プロフ) - remonedo0130さん» 返信遅くなってしまってすみませんm(._.)mコメントありがとうございます！なんだかもどかしい話になってしまっていて自信がなかったのですが、そう言っていただけて嬉しいです(*´∀｀*)これからも頑張りますね〜！ (2020年2月3日 8時) (レス) id: c1fd96f5ba (このIDを非表示/違反報告)
remonedo0130(プロフ) - はじめまして(*^^*) お話読ませて頂いてます。こちらのお話とっても好きで続きが毎回気になってしまいます(>_<)これからも楽しみにしております♪ (2020年1月23日 22時) (レス) id: e8e3ac6beb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寧桜 | 作成日時：2019年12月22日 17時
