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「ちょっと待てーーーーいっっ!!!!!」
突然、Xがいたはずのところから爆発が起こった。
俺に届くはずだった弾丸は、軌道がずれたのか俺の左腕をかすめて通り抜けていった。
「じん!! しょおっ!!」
「大丈夫か!!?」
俺は聞き慣れた3人の声と姿に自然と涙が出てきた。
そして急に足の力が抜け、座り込んでしまう。
「っ岸くん…れん、海人…」
3人は俺を囲むようにして集まる。
「どうして…?」
「目覚めたら二人とも部屋にいないんだもん。岸くん起こして探知してもらったんだよ?!」
海人が怒ったように言う。
けどその目は心配の色、一色だった。
廉side
血の気のない顔で座り込むジンと、その背に負ぶわれたさらに顔面真っ白な紫耀。その顔には脂汗が浮かんでおり、眉間にしわが寄って、長い付き合いの俺でもめったに見たことがない紫耀の姿だった。
2人を早く安全なところに避難させたくて、俺の頭は思ったよりも冷静に動いた。
「状況は?」
「…紫耀がスキル切れちゃって…超再生も使ってるから結構ヤバいと思う。さっきの男が紫耀のスキルを狙ってるみたい。今はいないけど、モンスターもそのうち復活してくると思う」
ジンから的確な説明を聞き、俺は解析を使用する。
さっきの爆発はジンからもらった魔法具の一つ。魔力を込めると時間差で爆発する仕組みだ。
ようやくおさまってきた爆風の中から、人影が見える。
…こいつ、大して魔力を持ってないやん。
けど、スキル「透明人間」!?
「ジン、しょう、もうちょっとだけ、我慢してくれ。すぐ終わらせるから」
俺は二人に向かってそういうと、岸さんと海人に報告する。
「こいつのスキルは「透明人間」や。岸さん、探知で常に見張っといてくれ」
「りょーかいっ!!!」
「海人は俺と一緒に攻撃や」
「おーけい!」
鼻息をフンッとならす勢いの二人と共に敵と向かい合う。
「行くでっっ!!」
俺は長剣を、海人は槍を構えて、駆けだした。
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お鈴(プロフ) - のんのさんのお話大好きです。更新嬉しいです。無理のないペースで進めてくださいね。楽しみにしています。 (2022年8月23日 19時) (レス) @page21 id: 0e59b42761 (このIDを非表示/違反報告)
ほのぼの(プロフ) - 病系設定大好きなので、これからのお話とても楽しみにしています!! (2022年2月27日 23時) (レス) id: 414fcdeeee (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - ぬれおかきさん» リクエストありがとうございます! 今構想を練っているお話しがあるので、終わり次第考えさせていただきます。細かい設定までありがとうございます^^ (2022年2月13日 17時) (レス) id: 7fe50d03e5 (このIDを非表示/違反報告)
ぬれおかき - 追加で、時期的に2021年夏の仕事が忙しかった時期でストレスの兼ね合いもあり、はじめの方は下痢やお腹が痛いなどの症状が出ても我慢して仕事をしていたけど、廉くんにばれてしまい病院での診察結果が過敏性腸症候群だったと前置きを入れていただけたら幸いです。 (2022年2月13日 0時) (レス) @page15 id: cc9be56d75 (このIDを非表示/違反報告)
ぬれおかき - 紫耀くんが過敏性腸症候群になるお話しをリクエストしてもよろしいでしょうか、?トイレに篭る系をメインで看病は基本廉くんで時々メンバーが出てくる感じでお願いしたいです。 (2022年2月12日 23時) (レス) @page15 id: cc9be56d75 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんの x他1人 | 作成日時:2022年1月9日 10時