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岸side
俺はどうしていいか分からなくて、怖くて足が震えて、海人を何とかして助けなきゃっていう思いが強くて、パニックになっていた。
すると頼もしい紫耀の特徴的なハスキー声が響いた。
「取引しよう」
「取引？」
「あぁ。俺はこの国の王子ヒラノ・紫耀だ」
そう言って紫耀はレッド国の継承者に代々彫られる、左手前腕の深紅の模様を見せた。
「…どうやら本物みたいだな」
「あぁ。こんなときに嘘はつかない。けど他の4人はただの俺のお付きの者で召使だ。…どっちを人質にとるのがいいか、分かるよな？ 」
「…」
男は黙り込む。
「俺が人質になる。身代金を要求すれば山のようにもらえるだろう。代わりに4人には手を出さずに、解放しろ」
俺も代わりにって言いたいけど、恐怖で口が、身体が動かない。
紫耀が捕まったら、全員で無事に帰らなければ意味ないんだよ！！！
「…なるほど、そこまで強気に言うなら、お前、覚悟はできているな？」
「もちろんだ」
「…度胸のあるやつは好きなんだ。お前の度胸に免じて、他の4人は逃がしてやろう。
王様に伝えてくれ、王子様は預かった。返してほしければ金をもってお前らのうち1人で…そうだな、そこの猿みたいなやつ一人で金をもってここに来い。明日の夜だ。いいな？」
そう言って男は俺を指さした。
俺は無我夢中でうなずいた。
「お前以外の奴は来た時にはこいつの命はないと思え」
男は海人を解放し、代わりに紫耀に刃物を突き付けた。
「しょう〜〜ごめん」
海人は泣きながら紫耀に抱き着く。
しかしすぐに男にはがされ、広い空間の入口の方に飛ばされた。
「分かったらすぐに行け」
「俺は大丈夫だから」
俺らは無我夢中で洞窟の入口まで走った。ランプを全部おいてきたから、真っ暗闇の中、何回も転びながら走り続け、やっと外の光が見えた時には自然と涙があふれてきた。
はやく、はやく、紫耀を助けに戻らないと！！！！
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和奏♪(プロフ) - ほのぼのさん» ほのぼの様！コメントありがとうございます♪ 長くなりそうですがゆるりとお付き合い下さいませ^^ （やっと返信の仕方が分かりました、、前回返信扱いならずすみませんでした…） (2021年9月21日 19時) (
レス) id: 9ae6574177 (このIDを非表示/違反報告)
ほのぼの(プロフ) - わわまたまた最高なお話ありがとうございます！！ (2021年9月18日 22時) (レス) id: 414fcdeeee (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - HARU様、コメントありがとうございます♪ リクエストもありがとうございます！！ ご期待に沿えるかわかりませんが、考えてみたいと思います！:) (2021年9月15日 9時) (レス) id: 7fe50d03e5 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - コメント失礼します。いつも拝見させて頂いてます。続きも楽しみにしてます！もしよかったらなんですが、紫耀くんがLIVEの直前に鼻血と過呼吸になってしまうお話を書いていただけたら嬉しいです。リクエスト受け付けていない場合は大丈夫です。よろしくお願いします。 (2021年9月12日 22時) (レス) id: 5f47127484 (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - ほのぼの様、コメントありがとうございます♪ とても嬉しいです！これからもよろしくお願いします：） (2021年9月6日 21時) (レス) id: 7fe50d03e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんの | 作成日時：2021年9月2日 21時
