・ ページ19
ジンside
目の前に広がる美しすぎる光景に俺たちは湖のふちに集まって目をキラキラさせて見入った。
「紫耀、このこと知ってたの？」
「いや、暗闇で青く光る石があることは知ってたんだけど、火の玉の事を言ってるとは思わなかった…。石が青みがかった白色だったから、もしかしてと思ったんだ」
やっぱり紫耀はいろんなことを知ってるな。俺も見習わないと！
そんなことを思っていると、背後から低い男の人の声がした。
「動くな」
反射的に後ろを振り返ると…
40代くらいのガタイのいい大人の男性が、海人の首に刃物を当ててこちらを見ていた。
ぼろぼろの衣服に身を包み、髪の毛や髭は伸び放題であった。
「ひっ…」
隣で岸くんの息をのむ声が聞こえる。
海人は今にも泣きそうな目で震えながらこちらを見ている。
「…お前ら、どうしてここにいる」
男が人を殺せそうな鋭い目つきで俺たちを見つめる。
俺は口を動かそうとしたが、緊張で声が出なかった。
「…探検しに来たんだ」
紫耀が答えてくれた。
「…探検？ じゃあ何も知らないんだな？」
「…何の事？」
男はにやっと笑って何も答えない。
どうやらこの男は何かを隠しているらしい。
「海人を離せ」
「ここを見られたからにはただで返すことはできねぇな」
そう言って、刃物をより強く当てる。薄皮が切れたのか海人の首からうっすらと血が滲みだした。
「た、たすけて…」
海人が泣きながらか細い声で助けを呼ぶ。
どうしよう…本当にどうしよう。どうしたらいいんだ。このままじゃヤバい。本能が警告を鳴らしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「病系」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
和奏♪(プロフ) - ほのぼのさん» ほのぼの様！コメントありがとうございます♪ 長くなりそうですがゆるりとお付き合い下さいませ^^ （やっと返信の仕方が分かりました、、前回返信扱いならずすみませんでした…） (2021年9月21日 19時) (
レス) id: 9ae6574177 (このIDを非表示/違反報告)
ほのぼの(プロフ) - わわまたまた最高なお話ありがとうございます！！ (2021年9月18日 22時) (レス) id: 414fcdeeee (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - HARU様、コメントありがとうございます♪ リクエストもありがとうございます！！ ご期待に沿えるかわかりませんが、考えてみたいと思います！:) (2021年9月15日 9時) (レス) id: 7fe50d03e5 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - コメント失礼します。いつも拝見させて頂いてます。続きも楽しみにしてます！もしよかったらなんですが、紫耀くんがLIVEの直前に鼻血と過呼吸になってしまうお話を書いていただけたら嬉しいです。リクエスト受け付けていない場合は大丈夫です。よろしくお願いします。 (2021年9月12日 22時) (レス) id: 5f47127484 (このIDを非表示/違反報告)
のんの(プロフ) - ほのぼの様、コメントありがとうございます♪ とても嬉しいです！これからもよろしくお願いします：） (2021年9月6日 21時) (レス) id: 7fe50d03e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のんの | 作成日時：2021年9月2日 21時
