おいで、恋愛しようか『LIP×LIP短編集』

ロメオ ページ2

「僕のお姫様になってください」



私の顎を持ち上げ、美しいブルーの髪の青年は言った








________数分前








ここはとある王国




私はそこの娘、いわゆる王女だ





今日は私の誕生日。夜には盛大なパーティーが開かれるらしく、使用人やお父様がはりきっている





私はパーティーとかそういうのは正直好きではないため、乗り気ではないが




百何という人がお呼ばれして、しかも王宮の中で一番大きいところでやるとか聞いたので、出席しないわけにもいかない




現在午後6時。パーティーは7時からやるのでピンクのドレスを着せられ、たくさんの兵に囲まれた部屋で革縁の椅子に座らされていた







いつもはロンググローブなどしないので手が落ち着かなくて１つ息をつくと







扉の開閉音と共に明るめの声が響いた




「うわぁ....相変わらず王宮はどこの部屋も大きいなあ...」





その瞬間、ここにいる全員の心が繋がった気がした





_________何だこれは？









兵たちも顔こそは見えないが目の前の彼がノックもせず、あまりにもすんなり入ってきたのでポカンとしているのだろう




かくいう私も、アポなしに来たこの青年に驚いているのだが

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