今日もあなたに伝えます。6 (ページ35)

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修学旅行も終わって
先生がバタバタして会えない日が続いていた。

会えないっていっても、
担任だから毎日顔は見てるけど

ゆっくり話す時間は無くなっていた。

あと何ヶ月かで卒業か…

先生が忙しいのは私たちの卒業のせいだ。

最後の文化祭のせいもあるけどね…笑

そんな事を思って
頬杖をつきながら窓の外の先生を
見ていた。

この光景…なんだか懐かしい。

女の子に囲まれて、
ちょっと嬉しそうにしてる。

あの子たちは先生と話せてるのに
私は話せなくて、辛かった。

そんな先生を放課後毎日私はまっているけど
会えない、…

A「夏も終わりか…」

「A？」

A「あ…」

顔だけで振り向くと
そこには廉が居た。

A「…廉」

廉「ﾌﾌ…なんやねんその顔笑」

修学旅行以来
廉とは話してなかった。

少し元気がなくて、
避けられてるような気がしていたから…

A「どうしたの？」

廉「いや、別に用があって来たわけじゃないけど…久しぶりに話したくて」

A「ﾌﾌ…なんだ、私避けられてたのかと思ったよ」

避けてへんわ。と廉は笑うけど
少しだけショックだったんだよ？

自分から話しかけて避けられるんじゃなくて
急に離れていかれた気がしていた

A「もうすぐ卒業だね」

廉「…そやな。…大学行くん？」

A「…行かない。」

2年の今頃、同じ大学に行こうねと話した
文化祭…
ちょうど1年前だね。

あの時の廉の笑顔、今でも覚えてるよ。

廉はちゃんと
私に伝え続けてくれた。

__一緒の大学いかん？

__生きてきて1番嬉しいわ

A「…私も嬉しかった」

廉「え？」

あの時の私は
ちゃんと廉に伝えれていたのかな。

A「…ﾌﾌ…なんでもないよ」

廉「なんやねん笑」

卒業しても、廉には幸せになって欲しい。
あの時の私はすごく幸せだったから。

A「廉？」

廉「ん？」

廉の顔をみると少し悲しそうな顔をしていた。

A「…どうしたの？」

廉「ﾌﾌ…なんもないで。」

この時しつこく聞いていたら
廉のあんな顔、また見なくて済んだのかな。

A「…もう帰っちゃお。」

廉「あいつを待ってたんじゃないん？」

A「…ううん、たまたまここに居ただけだよ。」

廉「…一緒に帰る？」

A「え？いいよ？」

廉「はは笑はよ帰るで」