今日もあなたに伝えます。6 (ページ18)

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A『んーっすっきり。』

ご飯を食べたあと
大浴場でほかのクラスの女の子たちと
喋ったり久しぶりに
戯れた気がして修学旅行って
こんなに楽しかったんだね

「Aちゃん。」

部屋に戻るためエレベーターに乗ろうとした時
佐倉さんに話しかけられた

A『…なに？』

正直あまり、話したくはない…
でも、あの時の顔を見てしまったから
情で答えてしまう…

ゆりこ「…ごめんなさい」

A『え…？』

ゆりこ「…今まで嫌な態度をしたり、逆恨みしたり、…廉くんとの関係壊してごめんなさい」

驚いた
佐倉さんが私に頭を下げて
謝ってきたから

A『…佐倉さん、顔を上げて？』

ゆりこ「謝っても許されない事だと思う…けど、Aちゃんの気持ちやっとわかった気がするの。こんなに苦しくて…辛くて…本当にごめんなさい」

だからあんな顔してたんだね。
それだけで十分だよ、
あんな思い普通に生きてるだけなら
しなくていい思いなんだから。

A『…佐倉さん』

ゆりこ「…ごめんなさい、」

A『…本当に頭を上げて？』

私がそう言うと
佐倉さんは頭を上げて俯いていた

A『…恋愛って辛いよね、』

ゆりこ「え…」

A『好きな人は違う人を愛していたり…思ったようにいかないし、近くにいるのに遠く感じて…好きな人の好きな人を恨んじゃうよね…笑』

ゆりこ「…うん、」

A『でも…そのほうが人間らしいよね』

ゆりこ「…人間？」

A『ちゃんと気持ちがあるって事じゃん？…だから、別に怒ってないよ』

佐倉さんには怒ってない。
ただ…少しだけ大好きな人を取られた
ショックで私も避けていたのかもしれない

事実を受け入れなきゃいけなくて
向き合うのを避けていた

でも…

A『…もう謝らなくていいよ。佐倉さんの事嫌いじゃないから』

ゆりこ「…っ、ありがとう」

A『ﾌﾌ…部屋戻ろ？』

ゆりこ「うんっ…」

許そう…
この子がどんな子かはわからないけど
これから知っていって
仲良くなれればいいなぁ…

ゆりこ「Aちゃんって平野先生の事すきでしょ？」

A『…好きじゃないよ』

ゆりこ「うっそだぁ！だって耳真っ赤だよ？」

A『…』

人の事はよく見てる子って言う事は
わかった。