今日もあなたに伝えます。5 (ページ11)

今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:119,261 hit

156 紫耀side ページ11

A『…私、始業式行かなくていいんですか？』

平野先生「いいんだよ。今は俺と話時間。
で？なんかあったの？」

俺が入ってきた瞬間から
顔色悪いし永瀬とまた何かあったんだろうな

A『…何もない』

平野先生「嘘つけ。俺には隠せないだろ？」

A『…でもまだ本当かわかんないし』

平野先生「いいから言ってみ」

俺と目を合わせないで
俯いて今にも泣きそうじゃん…

A『…佐倉さん、妊娠してるみたいで』

その事か…

平野先生「知ってるよ」

A『え？先生、知ってたの？』

平野先生「冬休み中に相談受けたんだよ」

A『そっか、…』

泣きながら電話してこられて
さすがに誰の子までは聞けなかったけどな

平野先生「それで？」

A『朝、誰かと話してるの聞いちゃって…教室に廉と佐倉さんが入ってきたから…もしかしたらそうなのかなって』

それであんな顔してたんだな
今もその時と同じ顔してる

平野先生「そんな顔するなよ…」

俺はAの頬撫でてそう言った
慰めるには遅かったかな、
Aの涙が手に落ちてきていた

平野先生「永瀬の事信用できない？」

A『…ううんっ、』

平野先生「じゃぁ信用してあげよ。まだ何もわからないんだし…な？」

A『…ｺｸﾝ』

平野先生「ぎゅうしてやろうか？」

A『あ…いいです。始業式いかなきゃ』

さっきまで泣いていたのに
急に冷めた目をして教室を出ていった。

やっぱりさ、何度も思うけど…

平野先生「女ってこぇな…」