自分以外に一番大切な人。3 (ページ32)

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A『…話って？』

紫耀くんはすごく
真剣な顔をしてソファーに座っていた

紫耀「ねぇ、最近ずっと体調悪いじゃん？」

A『え…うん、』

紫耀「…妊娠したの？」

A『え…』

やっぱり、気づかれてたんだ。
今正直に紫耀くんに
言っても…また嘘をつくことになる。

紫耀「違ったならごめんね？」

A『…ううん、』

なんて言えばいいんだろ…

てか、私…

無意識に紫耀に嘘の自分を見せている気がする
嘘ついて、最近正直に素直に
紫耀くんと向き合った事あったけ…？

A『…紫耀くん』

紫耀「ん？」

A『…ごめんね。』

紫耀「え？なんで謝るの？」

ごめんね。
私にはそれしか言えない。

もう決めたの。

A『…紫耀くん、離婚しよ』

紫耀「え…？」

A『…私紫耀くんの事ずっと騙してたのかもしれない…』

紫耀「…どうゆうこと？」

A『…妊娠してるの、でも…
紫耀くんの子じゃない。』

紫耀「…」

驚くよね、そうだよ。
だって昨日まで上手くいってると思っていた
夫婦が私の一言で
全部嘘に変わる。

紫耀くんはじっと私を見たまま
何も言わない…

紫耀「…廉の子？」

A『…うん』

紫耀「…やっぱり、遅かったか…」

A『…え？』

紫耀「結婚する前もしてからも…廉には敵わないね」

A『え…えっと、紫耀くん？』

紫耀「俺もそんな予感してた。妊娠してない事祈ってたんだ…」