自分以外に一番大切な人。3 (ページ30)

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ﾌﾟﾙﾙﾙ…

A『…もしもし』

「どしたん？」

私はもうひとつの選択を
今しようとしている

A『…元気？』

「おん。元気やで」

相変わらず優しい声で
ちゃんと私の問に答えてくれる廉

もう連絡はしないって決めたのに…

「…俺の連絡は無視ってるくせにどしたん？」

A『ﾌﾌ…嫌味？』

「嫌味でしかないやろ笑」

A『…廉ってさ、もう結婚しないの？』

「んーしやんかな…お前とは無理そうやし」

そっか、…
こんな世間話する為に電話した訳じゃ
ないのに。

勇気が出ないの…

A『私ね…』

「うん…」

A『…私、』

「どしたん？」

言えない…
でも別に言わなきゃいけない事も無いよね…

A『ううん…なんでもない』

「…なんでもないわけないやろ」

A『え…？』

「お前の声聞いてたら元気かどーかぐらいわかる。」

廉…
昔こう言ってくれたことがあった

┈困った時、なんも出来ひんくてもお前を守れる勇気くらいはある

A『…っ、ｸﾞｽﾞ…廉っ、』

「…泣いてばっかやな笑」

A『ごめっ…ん』

「言うたやろ俺…お前を守れる勇気くらいはあるからいつでも俺ん所こいって」

その言葉にずっと甘えて
私は弱いまま。

A『…廉、』

「なにがあったんか言うて…」