自分以外に一番大切な人。2 (ページ30)

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紫耀「…俺を選んで後悔してるの？」

A『…してるよ。してなかったらこんな事言わないし…こんなに、自分がボロボロになって行くとおもってなかったよ…』

結婚して、幸せになって
いずれ子供ができて…そんな普通の
生活を想像してたのに

A『…こんな生活もうやだよ、』

紫耀「…A」

A『私は…普通に紫耀くんと幸せに暮らせたらそれでよかったの…こんな毎日、毎日…追い詰められる生活をしたかった訳じゃない…幸せだったのに』

紫耀「…ごめん。もうエナとは」

A『その名前聞きたくない！』

紫耀「…ごめん」

あれから紫耀くんと話して
何時間もたった。

離婚してくださいって何度も言った
それは廉のためでも、紫耀くんのためでも
あの女のためでもない

自分が楽な生き方をしたかったから。

逃げたかった。

離婚を切り出すのも
紫耀くんを許す努力をするのも
もう疲れたの…

A『…離婚考えてください。私の気持ちはもう決まってるから』

紫耀「…その期待には答えれない。離婚はしない」

A『私の事愛してるなら…ちゃんと考えてください。また連絡して…』

紫耀「…A！」

そう言って、自分の荷物を
持てるだけ持って家を出た。

あー…もう空暗くなってたんだ
朝から何も食べてないのに、お腹は空かない。

このまま廉の所に帰ってもいいんだろうか
そう思いながら1時間ほど歩いて
結局、廉の家にきてしまった…

きっと、待ちくたびれてもう待ってないだろうな
遊びに行っちゃったかな…

A『…え』

暗くてよく見えなかったけど、よく見ると
マンションの下の花壇に座っている廉がいた

私に気づいていつもの笑顔を見せてくれた

廉「はは笑やっと帰ってきた」

A『廉…いつからここにいたの？』

廉「んーわすれた」

多分数時間は待ってたよね…

なんで帰ってくるか分からない私を
ずっとまっていられるの

A『…廉』

家から持ってきた荷物を下に置いて
私は廉に抱きついた
それに廉も答えてくれた

廉「おかえり」

A『…ただいま』