自分以外に一番大切な人。 (ページ4)

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4 紫耀side ページ4

いつもの様に
Aが作るお弁当を持って
ある会議室に行き

ある人が待ってる

それは嫁でもなく友達でもなく後輩でもなく
ただの都合のいい女が俺を待ってる

特に話とかする関係でもなく
ただただ…体を重ねるだけ

「はぁっ…平野さん」

紫耀「ん…なに？」

「キスしてください…」

紫耀「それはしない約束でしょ？」

「でも…ｱｯ…」

紫耀「シー。黙って」

ことが終えたら
お弁当を食べてその女が
べらべら喋るのを
黙って聞いている

「ねぇ？こないだ奥さんにバレなかった？」

紫耀『ん？あぁ…バレるわけないだろ笑』

ﾌﾌ…バレるはずが無い

「奥さんが知ったら、どんな顔するのかな～」

紫耀「何？楽しんでんの？」

「そりゃぁそうでしょ？私、平野さんの愛人だよ？」

紫耀「やめろ。気持ちはない」

「嘘。気持ちないのに愛人を家に入れたりするのかな？」

紫耀「俺は嫁だけを愛してんの。わかった？」

「ふーん。じゃぁ離婚してくれないの？」

紫耀「するわけないじゃん笑」

「奥さんにバレたら？」

紫耀「ないよ笑バレたとしても離婚はない」

「なんでそう言いきれるの？」

紫耀「あいつ、俺しか見えてないから」

「なにそれ。こんな旦那さんって知ったら奥さん怒っちゃうよ～」

そう。絶対に
バレるはずなんかない

そう思っていた

Aが何も気づかないで
いつも通りの毎日を続けていてくれれば
それでよかったのに

それが甘かった