そのゆくロマンス部ｰ2ｰ

風邪〜yuyqさんの場合〜 ページ43

｢7度3分か、風邪やな｣

温度計を見てそう呟く優哉

｢7度前半しかないの？めっちゃきついのに｣
｢お前平熱が低いからやろ｣
｢あ、そうだった｣

頭ががんがんして痛い
少しでも痛みを忘れたくて私は眠りについた

体を揺すられて目が覚める

｢ご飯？｣
｢その前に、着替えようか｣

私のパジャマを持ってきてた
自分は驚くほど汗をかいている
着替えないと気持ち悪い

｢熱は？｣
｢まだ測ってない｣
｢じゃあ今測って｣

温度計を渡されて熱を測る

｢7度9分？上がってるやん、なんでやねん｣
｢こっちが聞きたい…｣

頭痛だけでなく咳まで出てくる
ここまで風邪が酷くなったのはいつぶりだろう

｢とりあえず着替えようか｣
｢うん｣
｢はい、ばんざーい｣
｢…は？｣

手を上げようとして引っ込めた
痛い頭でもこういうのは分かるんだ

｢着替えないとやろ？｣
｢1人で着替えられる！｣
｢なんや、恥ずかしいんか？お前の裸見ても襲わんて｣
｢そういう問題じゃない！バカ！早く部屋出て！｣
｢元気やーん｣

変な笑みを浮かべながら優哉は部屋から出た
大きな声を出したせいで少し咳き込む

｢はぁ…本当にばか｣

服を脱いでタオルで汗を拭いた
結構汗をかいていた

パジャマを着替えて優哉を呼んだ

｢着替えられたんか｣
｢そのくらいできるって｣

布団に潜って顔だけ出す

｢風邪の時って汗をかきまくった方が早く治るらしいで｣
｢部屋の温度上げる？｣
｢それよりも…｣

布団に入ってくる優哉
私を抱きしめてぽんぽんと頭を撫でてくる

｢移るよ｣
｢ええよ、それで泉の風邪が治るなら｣
｢看病めんどい｣
｢お粥作ってくれたら嬉しい｣

会話が噛み合ってないような気もするが
まあいいか

案の定、優哉に風邪がうつった
看病頑張らなきゃ

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