何も分からない ページ41
走る足を止め振り返る
｢いるわけないか…｣
何を期待してたんだろう
あんなこと言っておいて
優哉が私を追いかけてきてくれるとでも？
どこまで自惚れてるんだ私は
家に帰ろうか
優哉が帰ってきてくれるかは分からないけど
不意に涙が零れる
周りに誰もいないことをいいことに
私は大泣きした
酷いことを言ってしまったのを悔いた
他に言い方があったはずなのに
あとからあとから後悔の念が押し寄せてくる
もっと冷静になって話し合えば
違う結果になったかな
こうしていれば、ああしていれば
どこで道を間違えたのだろう
私には分からない
分からないことだらけで嫌になる
下を向いて顔を覆って歩いていたせいで
人にぶつかってしまった
｢すみません…｣
俯いたまま少し頭を下げて
通り過ぎようとするが腕を掴まれた
驚いて振り返る
そこには男が立っていた
しかも複数人
全員知らない人だった
｢こいつ？｣
｢そうだよ｣
私に詰め寄ってきた男達
身の危険を察知して走り出そうとする
気づかないうちに体は相当衰弱していて
足が縺れて倒れてしまった
服に手をかけてこようとするから
振り払おうとするけど適うわけない
｢いや！助けて！｣
もがきながら助けを呼ぶ
怖い、嫌だ、助けて
｢助けて！ゆう…｣
その名前を呼ぼうとして止めた
喉に綿が絡まったようになって
声が出せない
もう一人の自分が心に問いかけてくる
彼の伸ばしてきた手を振り払ったのは誰？
彼を信じようとしなかったのは誰？
彼を愛してしまったのは誰？
全部私だ
そう思った瞬間、体に力が入らなくなった
｢動かなくなっちゃったじゃん｣
｢諦めた？｣
男達の声が頭の中を反響する
でも私の心には響いてこない
なにもかもどうでもよくなっちゃった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆーや(プロフ) - ゆーくりっどさん» 我ながらよく考えたと思いましたw (2019年11月17日 21時) (
レス) id: 099ac23a21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーや(プロフ) - ほしずきさん» 書きたいことが多すぎて文字数が収まらない作者ですよ…頑張りまーす！！！ (2019年11月17日 21時) (レス) id: 099ac23a21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーくりっど(プロフ) - ほしずきさんと同じコメントが出るるるるrrrrrrrrrrrr(( すごいです！！！推理がもうなんかもう...常人には考えられないような...すごいっす...(語彙力) (2019年11月17日 21時) (レス) id: d959c61d5a (このIDを非表示/違反報告)
ほしずき - すすす、すごい・・・。さすがゆーやさん。がが、頑張ってください！！（言いたいことがまとまらないサル） (2019年11月17日 20時) (レス) id: 62e3ef1c6b (このIDを非表示/違反報告)
ゆーや(プロフ) - ゆーくりっどさん» 私も覚えてなかったので大丈夫ですよw (2019年11月16日 20時) (レス) id: 099ac23a21 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆーや | 作成日時：2019年10月22日 10時
