そのゆっくり、こいをする。4

倦怠期 ページ21

yuyq side

泉が実家に帰る日になった

結局会話が続かないのは変わらず
駅までの車の中も空気が冷たいまま
泉は帰ってしまった

ここ数日でメンタルボロボロ
誰かの声が聞きたくなって健ちゃんに電話をかけた

『もしもし？なんかありました？』

なんの前触れもなく電話するのはよくあったけど
朝っぱらから電話することはなかったから
何かを察してくれたんだろう

｢あのさ…最近泉が冷たいねん…｣
『結構衰弱してますね優哉さん…』
｢もう涙出そう…｣

目に涙が溜まってるのが分かる
本当に辛い

『いつからなんですか？』
｢1週間前くらいから…｣

1週間耐えた俺もすごいと思う

『あー…多分それ倦怠期ですよ』
｢倦怠期？｣
『泉さんにしか理由はわからないですけど、なんか気に触ることがあったとか…』

気に触ること…した覚えはないけど
本人には傷つくことがあったのかもしれない

｢対処法とかは？何かあったりしないん？｣
『ちゃんと話し合ってみる…一人の時間を作る？』
｢今、泉実家に帰ってるんよ｣
『なら丁度いいじゃないですか！泉さんの気分転換になるかもですよ！』

気分転換か…

『優哉さんもこの時期を利用して何かに熱中してみたりしてみては？』
｢ありがとう、スッキリした｣
『役に立ててよかったです！またゲームとかしましょう！』

電話を切る

健ちゃん…色々知ってたなぁ
健ちゃんも彼女がいるから同じようなことになったことがあるのかも

少しネットでも倦怠期について調べてみようかな…

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