夜のヨコハマを司る第4の組織〜女らしくない僕とサイコパスな私〜

色々と可哀想な爆弾魔 ページ6

僕らは探偵社にこっそりと入った


矢張り人質になっているのはアルバイトのナオミだった
爆弾魔は……うん？

「嫌だァ…………もう嫌だァ……武装探偵社が悪いんだ。社長は何処だ、早く出せ！でないと──」
縛られて恐怖に歪んだ 顔をするナオミ

「爆弾でみんな吹っ飛んで死ンじゃうよ！」

あぁ、……こうやって騒いでるところまでは予想どうりだったけどな……

『太宰、国木田……取り敢えず4箇所ほどツッコミたいのだが!?』



「うちは色んなところから恨み買うからねぇ」


太宰は爆弾に目を向けこう続けた
「うん……あれ高性能爆弾だ。この部屋くらいは吹き飛んじゃうね
爆弾になにか被せて爆風を抑えるっていう手もあるけど…………」

『この状況でそれはな…』
僕は黙っているのが退屈だから、とりあえず太宰に同調しておいた


『あっ、ちなみにこの流れで社長に合わせるのはOUTだからな？』
当たり前だろうという顔で国木田に睨まれる

しかし

「やっぱ駄目かぁ。となると────」
太宰は、矢張り合わせようとしていたようだ

「人質をどうにかしないと」


バッ！
僕ら3人は次の瞬間手を出して

ジャンケンポン！
ポン！
ポン！


数秒後
『国木田、突入頑張れよ？』

イライラしている国木田が爆弾魔へ歩みを進ませる

「おい、落ち着け少年」

「来るなァ！吹き飛ばすよ！」
爆弾魔は警戒を強め続けた

「アンタもあの嫌味な〈能力〉とやらを使うんだろ！？」

なるほど、そういう流れか


『社員は調べ済みかよ……僕らが行っても警戒を逆効果だな』

「さてどうしたものか」

太宰がふと
黙って様子を見守る
敦に顔を向けた






ニヤァ






「ぼ、僕は騒ぎを聞き付けた一般市民です」
駄目人間の演技をして犯人を説得する


はずなのだが、

「────ヤケにならずに生きてるんだ！た、だだだから」

説得する方もされる方も素が出てる


「ねっ？だから爆弾捨てて一緒に仕事探そう？」
敦!?
目のハイライトが消えてる！



流石の爆弾魔もたじろいだ

その隙に

『「(今だ！)」』

「独歩吟客！手帳のページをワイヤーガンに変える！」
太宰と国木田が、異能力発動と共に突撃し

爆弾魔は確保

一件落着









とは行かなかった
『あっ』
敦が倒れて手をついた先が爆弾のリモコン

〈5〉表示されカウントダウンがはじまった

〈4〉敦がかぶせるものを探す

〈3〉敦は見つからないので自分で覆いかぶさる

「馬鹿！」
太宰が叫んだ
〈2、1〉








〈０〉

和装の男と拒否権の喪失→←朝の幻覚といろんな意味で非常事態!?

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