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公演が始まって暫く経った頃。突如劇場のどこかで爆発が起きた。

「危ない!!」

アイリーンの頭上にある照明器具が落ちる。江守と滝沢が彼女を突き飛ばし、彼女に代わって2人の上に照明器具が落ちた。

「江守!」

「滝沢君!」

舞台袖にいた5人が2人に駆け寄る。落ちた照明器具は2人の上ではなく横にあった。

「あ、江守お前……」

「滝沢君も……」

「ちぇ、ゲームオーバーか。」

「悔しいなぁ……」

話す2人にアイリーンが近付く。2人のおかげで無事だった彼女は、僅かに屈んでお礼を言った。

「ありがとう、おかげで助かったわ。」

「人に感謝されたのって、初めてだな。」

「いいもんだね。」

感謝の言葉に2人は照れたようで、顔を見合わせてそう言った。

「諸星、あとは頼んだぜ。」

隣に立つ諸星を見上げ、滝沢が言う。江守と滝沢の表情は、悔しそうにしながらもどこか晴れやかなものだった。

「任せとけ。」

「皆、こっちだよ!」

舞台袖でAが手を振る。崩れゆく劇場からの脱出経路を掴んだのだ。

「早く、早く裏口に!急げ灰原!」

「危ない!」

出口へ誘導するコナン向かって彫刻が倒れる。間一髪、灰原がコナンを突き飛ばすが、代わりに下敷きになった。

「哀ちゃん!」

「灰原!大丈夫か!?」

投げ出された灰原にAとコナンが駆け寄る。痛覚も本物のように再現されるため、苦しそうにしながら灰原が口を開いた。

「ダメよ工藤君、諦めちゃ……お助けキャラがいないなら、私達にとってのホームズは貴方。貴方には、それだけの力がある。ホームズに、解けない事件は無いんでしょ?」

コナンを見てそう言い、Aに顔を向け名前を呼ぶ。

「Aさん……」

「大丈夫。絶対私が助けるから。」

Aは消えゆく灰原の手を握る。Aが安心させるように柔らかく微笑むと、灰原も最後に微笑んだ。

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(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!続き気になりますか!?じゃあ更新てi((嘘ですごめんなさい“〇| ̄|_更新頑張りますっ! (2020年4月3日 17時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白いです!続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年4月2日 16時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 斑鳩様コメありがとうございます。す、すごく好き!?マジですか頑張ります!! (2020年3月24日 20時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩(プロフ) - すごく好きです!更新応援してます (2020年3月23日 19時) (レス) id: e4a4760cd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:透、恋 | 作成日時:2020年3月20日 17時

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