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モリアーティ教授が指定した公演は夜。日が沈んだロンドンで、江守が時計塔を見上げ言った。

「0時7分……てことは」

「他のステージは全滅かよ……」

滝沢が呟く。

「俺達7人に全員の命が懸かっているってことだ。」

諸星は確かめるように、彼等に言い聞かせるようにそう言った。



「こら!ここから先は、関係者以外立ち入り禁止だ!」

公演前、スタッフが慌ただしく準備を進める中で、7人はスタッフの1人であろう男にそう言われた。

「私達、アイリーン・アドラーさんの知り合いなんです。本番前に激励を……」

「おお!彼女の知り合いかね。」

蘭の嘘に男は表情を和らげる。

「はい!控え室はどこですか?」

「それなら、1番奥でポスターが貼ってある部屋だよ。」

コナンが花束を見せると、男は後ろを振り返りそう言った。

7人が通路の奥、突き当たりまで行くとその部屋はあった。蘭が扉をノックする。

「どうぞ。」

「失礼します。」

7人が部屋に入ると部屋の主、アイリーン・アドラーが振り返った。

「新一のお母さん!?」

幼馴染の母親(よく知った人)に似た人物の登場に、蘭が思わず声を上げた。

「失礼ね、私はまだ独身よ!正確に言うと、離婚して独身に戻ったんだけどね?」

「ホームズさんから花束です。」

「まぁ、ありがとう。ホームズさんはどちらに?」

コナンが花束を差し出すと、アイリーンはそれを受け取り視線を蘭に向ける。

「今夜の舞台を楽しみにしてたんですけど、事件で出かけてて伺えないんです。」

「そう……残念ね。」

蘭の答えに本当に残念そうにしながら、アイリーンが言った。

「今夜の舞台は中止して下さい!ホームズの宿敵、モリアーティ教授が貴女に殺し屋を差し向けたんです!」

「何のために私を?」

コナンの言葉に首を傾げる。

「貴女を失しなったときの、ホームズさんの悲しみを見たいからです。」

「私も見てみたいわ。ホームズさんがどのくらい悲しんでくれるのか……」

どこか嬉しそうに言うアイリーンに、Aが呆れ半分で問う。

「いいのかい?ジャック・ザ・リッパーの5人目の犠牲者になっても……」

「皆さんが守ってくれるんでしょう?ホームズさんの代わりに。」

「肝が据わってるなぁ、この女。」

アイリーンを見ながら、声を潜めて諸星がコナンに言った。

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(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!続き気になりますか!?じゃあ更新てi((嘘ですごめんなさい“〇| ̄|_更新頑張りますっ! (2020年4月3日 17時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白いです!続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年4月2日 16時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 斑鳩様コメありがとうございます。す、すごく好き!?マジですか頑張ります!! (2020年3月24日 20時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩(プロフ) - すごく好きです!更新応援してます (2020年3月23日 19時) (レス) id: e4a4760cd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:透、恋 | 作成日時:2020年3月20日 17時

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