検索窓
今日:4 hit、昨日:24 hit、合計:57,729 hit

ページ32

「残り30人……」

トランプクラブへと向かう一行。Aが時計を見上げそう言うと、子供達の表情が曇る。

「随分減っちゃったね……」

「僕達の中からも、そろそろ脱落者が出る頃ですね。」

「不吉なこと言うなよな。」



流石に、トランプクラブに正面から乗り込むわけにはいかず、11人は裏口へ回った。

「じゃあ、皆はここで待ってて。僕は裏口から中の様子を見てくるから……」

そう言って1人で中に入ろうとしたコナンをAが引き留める。

「私も行くよ。君1人だと、何かあった時に反撃手段がないだろう?」

「……わかった。」

コナンは渋々頷いた。そんなコナンに蘭は心配そうに言う。

「気を付けてね?」

「うん。」

Aとコナンは、店の中へ入っていった。



音を立てないよう気を付けながら扉を開け、中に入る。

「1枚だ。」

「私は2枚だ。」

2人は気付かれないように屈み中の様子を伺う。正面のテーブルに男が4人、ポーカーをしていた。そのうちの1人は彼等が会いに来たモラン大佐だ。

「しっ……どうだ、眼鏡。」

後ろから諸星と滝沢がコナンに声をかけた。2人の後を追って裏口から店内に入ったのだ。

「どうしてここに?」

「手柄を独り占めしようったって、そうはいかないぜ……」

声を潜めコナンが聞くと、諸星がそう答えた。諸星と滝沢に対して苦笑いを浮かべ、コナンはモラン大佐の観察を続ける。

「ストレート」

「悪いな……フラッシュだ。」

「なに!?」

「今夜はついているようだ。」

何度も勝っているようで、モラン大佐側のテーブルには多くの金貨が置かれていた。

「モランってポーカー強いんだな……」

その様子を見ていた諸星がそう呟く。

「ああ、あれ?イカサマだよね。」

「うん。あそこにいる猿が、モラン大佐に相手の手を教えてるんだ。ハートとスペードなら右手、ダイヤとクローバーなら左手でその色の実を数に応じて食べるように調教されているんだ。スペードの3なら右手で黒い実を3つ頬張って……」

Aにコナンが同意し説明した。諸星と滝沢は僅かに顔を顰める。

「チッ……汚ぇ奴だな。」

・→←・



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
75人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 白猫さん» ありがとうございます!続き気になりますか!?じゃあ更新てi((嘘ですごめんなさい“〇| ̄|_更新頑張りますっ! (2020年4月3日 17時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白いです!続きが気になるので更新頑張ってください! (2020年4月2日 16時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 斑鳩様コメありがとうございます。す、すごく好き!?マジですか頑張ります!! (2020年3月24日 20時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
斑鳩(プロフ) - すごく好きです!更新応援してます (2020年3月23日 19時) (レス) id: e4a4760cd6 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:透、恋 | 作成日時:2020年3月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。