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「当マンションの住人、避難完了しました。」
(ん?ここのことだよね?あれ?私避難してないのだけれど??)
‘避難’ということはやはり何かあったのだろう。そう考え、Aはさらに近づいて耳を澄ました。
「りょーかい。そんじゃまあ、ゆるゆると行きますか。」
聞き覚えのある声。見るとそこには、Aが巻き込まれた銀行強盗で出会った萩原がいた。
萩原は煙草を携帯灰皿に入れ、背後の爆弾の解体に取り掛かる。
「えー、感光起爆用放電管。水銀レバーから白いコード。液晶パネルから……」
携帯電話の着信音が鳴り響く。萩原はそれを取ると、電話相手に問う。
「松田、何の用だ。」
〔萩原!!お前何のんびりやってんだ。さっさと
松田の言葉に萩原は爆弾から視線を外し、電話相手である松田に言う。
「まあまあ、そうがなりなさんな。タイマーは止まってんだ。そっちは終わったのか?」
Aは松田の声は聞こえていないが、萩原の返答で相手を推測する。
(彼の電話相手は松田さん。タイマーという言葉と彼等の格好、
ヴェリタスから貰った
〔ああ、開けてみれば案外簡単な仕掛けだったからな。あの程度なら……〕
「3分もありゃ十分……だろ?」
萩原は松田の言葉を遮り言った。Aはそこから、さらに推測する。
(‘そっちは終わったのか’……萩原さんは爆発物処理班、おそらく松田さんも。3分‘も’あれば十分……爆弾処理の方法は知らないけれど、彼は余裕そうにしている。爆発物処理班のエースってところ……か?松田さんが爆発物処理班であるかは確実ではないけれど。)
魔法で姿を隠しているAは誰にも気付かれていないままだ。
〔ﾁｯ……そっちはどうなんだ?〕
「あー……こっちは3分って訳にはいかないようだ。」
萩原が爆弾に視線を戻し告げる。
「基本的には単純なんだが、何しろトラップが多くてな。どうやらこっちが本命だったみたいだな。」
(‘こっちが本命’……やはりもう1つある、いや、あったらしいね。ということは松田さんも爆発物処理班でもう一方を解体してきたのか。)
萩原は配線を見ながら爆弾の構造、解体の順番を想像する。
これは放っておいても良いのだろうか?とAは帰宅を考え始めた。
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透(プロフ) - ハル様、ありがとうございます！早速更新させて頂きました。早く本編入りたi(( (2020年3月10日 12時) (
レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2020年3月9日 18時) (レス) id: dc375a48b4 (このIDを非表示/違反報告)
とーか(プロフ) - 氷水様、ありがとうございます！頑張らせていただきます!! (2020年3月5日 13時) (レス) id: 290daac57c (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - コメント失礼します。このすばは見たことはないのですが主人公ちゃんのキャラが好みですし、話の書き方も好きです。無理しない程度に更新頑張ってください！ (2020年3月4日 17時) (レス) id: 4858e75997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透、恋 | 作成日時：2020年3月4日 0時
