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"実はジョングギから聞いたんだけど"
なんて言えるわけない。
私がジミンに
聞く様な事でもない。
ずっとサングラスをしたままのジミンは
大きなガラス窓の向こう側を見ていて
少しも無駄のない洗練された横顔に
思わず見惚れてしまいそうになる。
こんな人が想う人って
どれだけ魅力的な人なんだろう、と。
そして
そんなジミンに
好きだと言われて
断る女がいるのだろうか、と。
「あのさ、」
外の景色を見つめたままのジミンが
不意に話し始めた。
私はグラスのストローを持ったまま
ぼーっとしてた事に気付いて
その手を引っ込める。
「こんな仕事だけど
それなりに彼女はいたんだよね。」
そんな私に気付かないジミンが
話し出した内容はまさかの物で
思わず本当に一瞬だけ固まってしまった。
そのせいで
私は何も言葉が出てこず
ジミンだけが淡々と
言葉を紡いでいく。
「でも、結局誰の事も
好きになれなかったんだよね。」
"悪い男だよね"
とジミンは微かに笑ったけど
私は笑える訳もなく
ただサングラスの奥の
ジミンの目を追った。
「俺も幼馴染って呼べる存在が
いたかもしれなかったんだ。
でも、そうなる前に
離れ離れになっちゃったけど。」
少し俯き気味だったジミンが顔を上げると
また窓の外を見て
その先にはソウルの景色と夏空だけなのに
ジミンの目は確実に違う物を見ていた。
「今も好きなんだよね、ずっと。
忘れられなくて、結局。」
この世界のどこかにいる
想い人を見てる目。
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のぐり(プロフ) - ぱんださん» ぱんださんありがとうございます。勿体ないくらいのお褒めの言葉励みになります！もう少し一緒にお付き合い下さいね！ (2021年8月14日 21時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - ゆっぴさん» ゆっぴさんありがとうございます。読み返して頂けるなんてありがたいです！毎日少しずつ頑張ります！ (2021年8月14日 21時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - えまさん» えまさんありがとうございます。まだ続きますので最後までお付き合いして下さると嬉しいです！ (2021年8月14日 21時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんだ(プロフ) - この後、ジミナに会えるのかな〜。もうすれ違ってほしくない。けど、お話もすごく入り込めちゃうくらい素敵な文章で終わってほしくないです。 (2021年8月14日 9時) (レス) id: 9aaf346f9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆっぴ(プロフ) - のぐりさんの文章が大好きです。ジミンペンなので尚更ツボです！毎日読み返してはキュンキュンしています。更新楽しみにしていますね♪ (2021年8月14日 8時) (レス) id: 0750616c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年8月8日 23時
