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それは本当に一瞬の出来事。
ただ唇同士がぶつかった様なキスの後で
ジミンは私の顎を掴んだまま
"本当は"と話し始めた。
「今日、ただAの家に行こうと思って
家を出たんだけど」
顎からゆっくり離れた手は
私の頬を撫でていて
「あの子達が家の前にいて見つかって、
ちょっと相手して済ませようとした所に
Aが来たんだよね。」
愛しいを絵に描いた様な瞳で
穏やかに話すジミンのその内容は
目を覆いたくなる物だけれど
ジミンの熱のこもった手と注がれる視線に
ただ頷くしか出来ず。
「良かった、最高の誕生日になって。」
パッと明るい笑顔になったジミンの
その一言で私もやっと"えっ"と声を出す。
「今日、ジミニの誕生日？」
「そうだよ。1013って暗証番号
忘れてないでしょ？」
「忘れてないけど…えっ！
今日って10月13日？！」
「だからそうだってば。笑」
"ほら"とジミンは壁のカレンダーを指差して
私もそれの先を捉えて気付く。
本当だ、10月13日だ。
自分の家の暗証番号としては覚えていたのに
最近の出来事が強烈過ぎて
正直言って"ジミンの誕生日"としては
忘れていたのだ。
かと言って"忘れてた"なんて
言える度胸はない。
ジミンがどう思っても、だ。
キスの余韻やジミンの手の感触や
そんな物に浸ってる暇もなく
あと数時間で終わってしまう
ジミンの誕生日。
どうしたものかと思う私は
それが表情に出ていたのか。
「Aがいるから
何にもいらない。」
そう言って微笑んだジミンが
また私を強く抱き締めたのだ。
悲しくもないのに涙が出そうになって
それを堪える為に
私もジミンの背中に回した手に
力を込めた。
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のぐり(プロフ) - pcmtpokさん» ありがとうございます。例え一人の人間として見ていてもジミン氏の魅力の前では少し怯んでしまう主人公にしたかったので、伝わってよかったです。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - かこさん» ありがとうございます。数多くの人と出会っても自分が本当の自分でいられる人ってほんの一握りですよね。私も憧れる気持ちで主人公を描きました笑最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
pcmtpok(プロフ) - とても！、すきでした！！主人公の鈍感な感じと、恋心に気付いたけど相手が芸能人だから気持ちに蓋をする感じ…そしてジミンの闇から救うとか嫉妬深いところとかも全てすきでした… (2021年10月22日 5時) (レス) @page23 id: 3d87e6b98f (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - また素敵なお話ありがとうございました。女の子の空気感がとても好きです。私もそんな女性になりたいなぁ。とおもいながら読んでました。沢山の人と知り合っていく中で、本当に気楽に付き合える人って一握りですよね。そんなことを改めて感じました。お疲れ様でした！ (2021年10月20日 23時) (レス) @page22 id: 21092e6db4 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tentenさん» ありがとうございます。親戚の人のような気持ち分かります(笑)私も途中から我が子を見守る気持ちで書いてました。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月20日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年10月16日 0時
