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「馬鹿じゃないよ。」
ジミンの黒目が揺れていて
そこにオレンジ色の照明が
映っている。
私の一言と同時くらいに
私の手をジミンが握り返してくれて
少しでもこの手が温まってくれたら良いと
私も更に強く握り返した。
「前にも言ったけど
ジミニは沢山の人に愛されてるって。
だからそんな人達の為に
そんな風に思う事ないよ。」
"沢山の人"の中に
目の前の私がいる事も
ほんの少しだけ伝わってくれた良い。
この手は決してジミンを悲しませたり
心を冷たくしないって
そう思って欲しいのだ。
恋愛的な意味で好きだとか何とか
そんな事じゃなくて
ただ私がジミンの絶対的な味方であると
それが少しでも伝われば良いって。
ジミンの表情がまた変わって
ふっと小さく微笑んで安堵したのも束の間で
「それで、Aの好きな人って誰？」
ただ単に握った手の隙間から
ジミンの指がするりと絡む。
それからの二度目のこの質問である。
「それさっきタクシーの中で言っ」
「あれじゃ答えになってないじゃん。
俺が知らない人かどうかなんて分かんないし。」
滅茶苦茶な事を言ってると
ジミンは気付いていないのだろうか。
いや、気付いている。
そもそも私の気持ちも薄ら勘づいているが故に
こうして指を絡めたのかもしれない。
生唾を飲み込んでしまいそうに
追い詰められてる私を
じっと捉えて逃す気のないジミンは
少しだけ顔を近付けると"それに"と呟いて
「俺の知ってる人かもしれないし」
何かを含んだ様な言い方で
とても嬉しそうに笑って見せる。
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のぐり(プロフ) - pcmtpokさん» ありがとうございます。例え一人の人間として見ていてもジミン氏の魅力の前では少し怯んでしまう主人公にしたかったので、伝わってよかったです。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - かこさん» ありがとうございます。数多くの人と出会っても自分が本当の自分でいられる人ってほんの一握りですよね。私も憧れる気持ちで主人公を描きました笑最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月22日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
pcmtpok(プロフ) - とても！、すきでした！！主人公の鈍感な感じと、恋心に気付いたけど相手が芸能人だから気持ちに蓋をする感じ…そしてジミンの闇から救うとか嫉妬深いところとかも全てすきでした… (2021年10月22日 5時) (レス) @page23 id: 3d87e6b98f (このIDを非表示/違反報告)
かこ(プロフ) - また素敵なお話ありがとうございました。女の子の空気感がとても好きです。私もそんな女性になりたいなぁ。とおもいながら読んでました。沢山の人と知り合っていく中で、本当に気楽に付き合える人って一握りですよね。そんなことを改めて感じました。お疲れ様でした！ (2021年10月20日 23時) (レス) @page22 id: 21092e6db4 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tentenさん» ありがとうございます。親戚の人のような気持ち分かります(笑)私も途中から我が子を見守る気持ちで書いてました。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月20日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年10月16日 0時
