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「相談があるんだけど」
夕食を済ませた後
洗い物中にしては唐突な申し出だ。
それでも律儀にわざわざ隣に来て言うんだから
一応相談する側の身分を弁えてるのだろう。
だから"何？"とだけ返して
食器の泡を流す。
「もっと泊まりに来ていい？
実はちょっと遠慮してたんだよね。」
ジミンの相談はのっぴきならない内容だった。
だから思わず勢いよくジミンを見上げてしまう。
「もっとって？！どれくらい？！」
「週に2回とか？
いや具体的には決めてないけど」
「週2回って…！
もうそれ完全に私に彼氏作らせる気ないじゃん」
最後の私の一言は冗談半分で
そもそも別に目星い相手もいないけれど
週二回という頻度に戸惑ったのだ。
だから笑いながらまた"週2回ねぇ"と
水滴のついた食器を水切りラックに置く。
「A彼氏ほしいの？
ジョングギとかどう？」
数秒あけて返って来た返事に
食器を落としかけた。
相談事よりよっぽど問題発言である。
"信じられない"を精一杯表情に出して
ジミンと顔を合わせたのだけれど
ジミンは楽しそうに笑うだけで
「冗談だよ。笑」
「冗談でも言わない方が
いいよって話…」
私の肩に手を置いてキャッキャと笑うジミンは
言葉の重大さを分かってるのか分かってないのか。
そうこうしてるうちに全ての食器が片付いて
水切りラックの食器からポタポタ雫が落ちる。
結局終わるまで隣にいたジミンは
「俺も今彼女いないんだから
Aも彼氏いなくていいじゃん」
いつもと同じくまた酷く強引な発言をした後で
"俺がいるじゃん"と
極め付けの強烈な一言を添えた。
それを間に受ける程馬鹿じゃないって
ジミンは知らないのだろうか。
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のぐり(プロフ) - あいさん» ありがとうございます。好きだと思って貰える物が書けているだけで嬉しいです。ぜひ最後までお付き合い下さいね😌 (2021年10月14日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 主人公とジミンの友達とも恋人とも定義できないもどかしい距離感や心境の細かな変化が切なくてとても引き込まれます。今とても好きなお話の一つです。これからも楽しみにしてます。 (2021年10月14日 1時) (レス) id: b63ed12e8b (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - つさん» ありがとうございます。心が軋むってそんな表現をして貰えるとは本当ありがたいです。良ければ最後までお付き合い頂けると嬉しいです😌 (2021年10月11日 17時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
つ(プロフ) - のぐりさんのお話いつも楽しく読ませていただいてます。登場人物の行動や言葉が気持ちを物語っていて、その表現にいつも引き込まれています。このお話もジミンの一挙手一投足が苦くて悩ましくて心が軋みます。これからも応援しています。 (2021年10月11日 0時) (レス) id: 208f288d8d (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - かこさん» ありがとうございます。拙い文章ではありますが、そう言って貰えると本当に嬉しいです！最後までお付き合い下さいね😌 (2021年10月6日 21時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年10月6日 0時
