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片付けるのに煩わしいからと
コンタクトはしてあったが
完全に部屋着にアウターだけ着て
本当に財布と携帯だけ持った状態で
ジョングクに急かされるまま家を出る。
いや
正確には家から出された、だ。
「ねぇ、ちょっとジョングギ、
今からどこに」
「ヌナ、俺の事好き？」
私の手を引いて走るジョングクは
行動だけじゃなくて
発言も唐突で意味不明だ。
それでなくても頭の中は
クエスチョンマークだらけなのに
更に数個追加される。
そんな私を見てジョングクは
何故かキラキラと笑って
「俺はヌナの事好きだよ。
でも、それ以上にヒョンが好き。」
そう言って薄ら汗を光らせると
タクシーを捕まえて私を中に押し込むと
自らも乗り込んで
辞めた事務所の住所を運転手に告げた。
ジョングクと一緒に走った私は
肩で息をして
元々まともにセットもしてない髪は
向かい風と走った事でボサボサ。
そして隣のジョングクも深く腰掛けて
前髪を両手でかき上げて
"あっつい"と服の裾で額の汗を拭った。
さっきの言葉も
今のこの状況も
聞きたい事は山ほどあるのだが
何も言わず辞めた後ろめたさからか
何も聞けないままタクシーに揺られる。
今更事務所に行って何だというのだろう。
私はただの部外者で
今こうしてジョングクといる事さえ
大問題な気がする。
窓の外の景色が
懐かしい道を行くにつれて
胸の奥にまた何かが詰まる感覚がした。
「ヌナ」
沈黙を破ったのは
ジョングクの声で
「ヌナはきっと
どこにも行けないよ。」
振り向いて目が合うと
酷く大人びた表情で
また理解に苦しむ言葉を吐いた。
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なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありがとう (2021年11月17日 1時) (
レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありとあらゆる (2021年11月17日 1時) (レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tomoさん» ありがとうございます。何度も読み返して頂ける様な作品になって私も嬉しいです。続く未来は読者様の考えにお任せという事で！笑 (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - みことさん» ありがとうございます。本当は書かずに終わろうと思ったのですが、やっぱり幸せな二人も見ないとという事で足しました！ (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - hさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。ジミン氏もそう言って貰えて本望だと思います(笑) (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年9月29日 0時
