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不思議な事に涙はすぐに引っ込んで
洗面所で何回か顔を洗って部屋に戻ると
同室のスタッフからは何も言われなかった。
散々なことの後で
理性が必要以上に働く様になったけれど
今回の涙もそれが作用したのだろう。
あれこれ考えると眠れなくなったり
明日に支障が出そうだと思って
敢えてそのまま布団の中に潜り込んで目を瞑った。
"それはそうだよね"
ジミンの静かな口調が
そう言った事だけ
寝る直前まで耳の奥で響いていた。
そんな事があっても
二泊三日は無事に終わりを迎えて
翌朝は荷造りの後で帰路につく。
結局この三日間全てノーメイクで過ごして
化粧品はいらなかったなと
スーツケースを閉めるときに思った。
「おはようございます。」
外に出ると次々に朝の挨拶が交わされて
寝惚け眼のメンバー達も
荷物を手にゾロゾロと出てくる。
気まずい
なんて事を思っても仕方ない。
やけに冷静にメンバー達を見てる自分がいる。
「A…おはよ。」
「おはよ。」
だから黒いスーツケースを
車に乗せるジミンが
サングラス越しに挨拶をして来たけれど
いつもと変わらない私で返す。
ジミンは軽く咳払いすると
寝癖のついた髪をかき上げて
私の隣に立つ。
「帰ったら、話したい事あるんだけど」
「私はないし、忙しいから無理。」
ジミンの顔は見ずに
ただ車の中に次々とテトリスの様に
上手く積み込まれていく荷物を見て言った。
怒ってもないし
ただ本当の事を言っただけ。
「A、おはよ。
俺達車同じだって。」
そこに何があったか知らないテヒョンが来て
何が言いたげなジミンを残して
テヒョンと車に向かう。
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なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありがとう (2021年11月17日 1時) (
レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありとあらゆる (2021年11月17日 1時) (レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tomoさん» ありがとうございます。何度も読み返して頂ける様な作品になって私も嬉しいです。続く未来は読者様の考えにお任せという事で！笑 (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - みことさん» ありがとうございます。本当は書かずに終わろうと思ったのですが、やっぱり幸せな二人も見ないとという事で足しました！ (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - hさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。ジミン氏もそう言って貰えて本望だと思います(笑) (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年9月29日 0時
