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「変な意味じゃないよ。」
すぐそばで聞こえた低い声は
唐突にそんな発言をするから
私も"うん"なんて返事が出来ず。
テヒョンの手が
少し痛い程私の肩に食い込んで
「Aがこっち来て良かった。
そんな所辞めてここに来て良かったよ。
だってこんなにAの事好きな俺がいるし。」
テヒョンの言葉の"好き"に
そういう意味がないのは分かる。
そしてさっきの話を聞いた上で
滅多に言わない"好き"を
敢えて言ったのも分かる。
だから変にくすぐったくて
でもそれが素直に嬉しくて
不安定だった脈拍が
徐々に回復していく。
痛いくらいのテヒョンの手を
ゆっくりと解いて
数分ぶりに見たテヒョンの顔は
今にも泣きそうな顔。
「そんな顔しないの。
もう終わった事なんだから。」
「終わってないから、Aはジミニの事
信じられないんじゃん。
そいつのせいで。」
軽く笑って見せたのに
テヒョンは表情とは違って
声を少し荒げて言った。
"終わった事"
そう思いたいのは私の頭だけで
現実はテヒョンの言う通りなのだ。
でもどうしようもない。
信じたいという気持ちより
信じてまた同じ事があったら
という恐怖が勝る。
何も言えない私にテヒョンが小さく
"ごめん"と謝ったけど
テヒョンが謝る事なんかじゃない。
「例えば相手がジミニじゃなくても、
私のこれは変わらないんだよ。」
それを伝えたくて諦めの言葉を吐いた所で
遠くからスタッフの声が聞こえて
束の間の休息の終了だ。
これが有意義な時間だったかどうかは
定かではない。
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なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありがとう (2021年11月17日 1時) (
レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
なる - すばらしい！こんなのが読みたかった！堪能しました。ありとあらゆる (2021年11月17日 1時) (レス) @page42 id: 3ec18fd7b6 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - Tomoさん» ありがとうございます。何度も読み返して頂ける様な作品になって私も嬉しいです。続く未来は読者様の考えにお任せという事で！笑 (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - みことさん» ありがとうございます。本当は書かずに終わろうと思ったのですが、やっぱり幸せな二人も見ないとという事で足しました！ (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - hさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。ジミン氏もそう言って貰えて本望だと思います(笑) (2021年10月5日 22時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年9月29日 0時
