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カラフルなランタナの鉢植えに
小さくごめんと呟いて
家に帰る準備をする。
雨に濡れた事で仕方なく店を早く閉めるのだ。
それでも結局やらなければならない事を
あれこれとこなしていたら
ある程度は乾いたくらいの
時間は経ってしまった。
あちこちを指差し点検した後
店から出てシャッターを下ろす。
「嘘つき」
シャッターのガシャンと大きな音の後
背後から聞こえた失礼な言葉。
「彼氏に会うって言ってたのに
仕事してたんじゃん。」
ビニール傘を手にしたジョングクが立っていて
昼間の咄嗟の嘘を責める。
確かに嘘だけれども
あれは私なりの配慮の嘘だった訳で
ジョングクが拗ねた様な顔で
嘘つき呼ばわりするのは癪だ。
かと言って怒る様でもない。
だからジョングクのそれを全部無視して
「彼女になりそうな子とは
もうバイバイしちゃったんだ。
随分早いんじゃない？」
と、安物の腕時計を見せて言った。
デジタル式のそれは18:20を表示していて
眉間に少し皺を寄せたジョングクは
素直に私の時計に視線を向けた。
「偶然買い物中に会っただけだから」
そう言って私の腕時計を手の甲で避けると
「あと俺一応芸能人だし
長時間女と二人で外ふらつくとか無理」
「じゃあ今もダメじゃない？」
揚げ足を取るつもりはないが
今目の前にいるジョングクと私は
どう見ても男女でしかない訳で。
言葉を遮られたジョングクは
拳で口を抑えると小さく咳払いをして
私から目を逸らす。
「Aはダメじゃない。」
余りにも小さいその言葉は
トラックが通り過ぎた後にかき消されて
聞こえなかった。
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のぐり(プロフ) - 万さん» ありがとうございます。キュンとして頂けただけでもう嬉しい限りです。最後まで読んで頂きありがとうございました😌 (2021年10月20日 22時) (
レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
万(プロフ) - こんにちは。とても素敵なお話で切なさとキュンのバランスがすごく心地よかったです！他の作品も見てみます✨これからも楽しみにしております。 (2021年10月19日 17時) (レス) @page47 id: cc237cd121 (このIDを非表示/違反報告)
のぐり(プロフ) - おんすさん» ２つもありがとうございます😌ご丁寧に書いていただいて感謝の一言に尽きます！書いて良かったと思えます。ありがとうございます。 (2021年10月11日 17時) (レス) id: 0deac69280 (このIDを非表示/違反報告)
おんす(プロフ) - 言葉が足らないと思いまして、連投失礼します。この作品を読んで、様々な情景が頭の中でイメージしやすかった！と伝えたかったです。本当に素晴らしかったです！ (2021年10月8日 20時) (レス) id: bf65e7d681 (このIDを非表示/違反報告)
おんす(プロフ) - とても素敵でした！文章を読んで、頭の中に登場人物の様子や風景、花の雰囲気などがイメージ出来るのってそう簡単には出来ないと思います。読んでいてとても心地よかったです。定期的に読みに戻ってこようと思います！ (2021年10月8日 20時) (レス) @page47 id: bf65e7d681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぐり
| 作成日時：2021年9月10日 23時
