【HQ!!】白鷲に食べられそうで怖い。凄く。【白鳥沢】

中々ない ページ2

「おいA」


しわがれた声で名前を呼ばれ、そちらに顔を向ける。

呼んだ本人である鷲匠先生は、視線は体育館の中心のまま、再度口を開いて。


「もう慣れたか。アイツらに」

と。

怒られるかと思った私は、なんだそんなことか、と思いながら「急になんですか」と笑う


「･･というか、先生もしかして心配してくれたんですか？」

「当たり前だろが」

「エッ」

エッとはどういうことだお前、

なんて少し怒りながら私を横目で睨むその人。はたまた心配してるのかしてないのか。



「いやぁだって･･私心配されるようなことしてませんよ？」

「･･このでごすけが。もう忘れたか」

最初はビクビクしまくってただろ、と。


･･そっか。私最初、ホントに怖がってたもんね。

あれから随分日は経って、もう部員全員の名はもちろん、学校の構造、それからクラスの子の名前まで全て覚えたのだ。

今では先輩達や他の部員とも結構うまくやっていってる･･と思う！！


とにかく、


「私は大丈夫ですよ！やれば出来る子ですから！！多分！！」

説得力があるのかないのかわからない主張を笑顔ですれば、どこからそんな根拠のない自信が湧いてくるんだかな･･と呟く先生。



でも、きっとだけど、先生に心配されるってことってさ、高校では中々ないよね。



「･･先生！」

「なんだ」

「ありがと！」

思わずまた笑顔になって言う私を見て、その人は呆れたように肩をすくめただけだったけど。

タイミング良すぎ→←設定(という程でもないです)

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