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30話 【過去編】 ページ49

貴方side


私は二人の返事を待った。

心臓が早鐘を打つ。



私みたいな子、受けられるのだろうか。


そんな事を考え乍ら二人を見据える。



最初に口を開いたのは、所々に包帯を巻いてい

る男の人。




太「そんなの…決まってるじゃあないか。
賛成だよ。私はね。君は如何?
幼い子に威嚇していた中也く〜ん。」




馬鹿にしたような顔で帽子を被った男の人を見る。




太「あ、申し遅れたね、私は太宰。太宰治だ。これから宜しくね。Aちゃん。」



貴『!宜しくお願いします!!太宰さん!』



嬉しかった。


此処に来て、初めて自分が生きても良いと思えたから。




太「…で、如何するんだい?中也。」



私と太宰さんの視線が中也と呼ばれる人に向か
れる。





中「俺は別に構わねぇよ。 あ、俺は中原中也だ。宜しくな
A此奴には気を付けろよ?直ぐに心中に誘ってくるからな。」




そん時は、はっ倒してやるよ、と言い、笑いかけてくれた。




貴『っ…はい…。お願い…しますっ…』



視界が揺らぎ、頰には暖かいものな滴り落ちた。



涙だ。




今迄、溜めてきた何かが吹っ切れたように涙が
止まらなかった。




エ「A!?如何かしたの!?何処か痛むの?」



貴『ううん…っ違うんです…唯、私、此処にいても良いんだって……っ嬉しくて…』



涙が止まらなくて、上手く喋れない。



でも、感謝の気持ちは伝わるように。



この言葉は、ちゃんと言わなきゃ…



貴『本当に…ありがとう、ございますっ!』




滴り落ちた涙が指を濡らす。


少しだけ痛むけれど…気にしない。




此の怪我や、嫌な思い出が忘れられる様な事が

この先訪れるかな?






すると、誰かに優しく抱きしめられた。

温もりが私を包む。



中「………」




中也さんは、無言で抱きしめて、背中をさすってくれた。







暖かい……






こんな事してくれるの、お兄ちゃん位かな…







久しぶりの温もりに少しだけ、瞼が重くなる。





















****************

終わらせ方がわからぬ…

嘘…でしょ?→←29話 【過去編】



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おはぎ - 今更ですが、私もスーパーにあった林檎にドクロ添えてナイフ刺したくなりましたwww (2020年9月21日 21時) (レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
あっきら(センラー)(プロフ) - マダオってあの銀魂の長谷川さんですよねw..................ハッ、ということは太宰=長谷川ということになり、二人は同一人物ということn((((殴 (2020年6月6日 13時) (レス) id: 6453314378 (このIDを非表示/違反報告)
のぶめ - 鬼狐No.03さん» はい!銀魂のパクってきました!!← 最初まるでダメなおっさんにしようかなと思ったんですけど、太宰さんファンに殺される気がしt((殴 兎に角、コメントありがとうございます!!!m(_ _)m (2019年1月9日 23時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
鬼狐No.03(プロフ) - マダオって銀魂ですかね?あ、でも銀魂ではまるでダメなおっさんだった気がすr((殴 (2019年1月9日 17時) (レス) id: d02bdf356d (このIDを非表示/違反報告)
のぶめ - 道宮 いちごさん» 教えて頂きありがとうございます!!無事フラグ解除出来ました!!! (2018年12月25日 11時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のぶめ | 作成日時:2018年11月10日 19時

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