25話 【過去編】 ページ40
「穀潰しどもが。貴様らに生きる価値など無
い。」
院長先生によく言われていた言葉だった。
此の孤児院は、孤児を大切に育てようとする気
持ちはきっと、持ち合わせていないだろう。
まだまだ幼い私にも分かった。
だって、私とお兄ちゃんは何時も暴力を振るわ
れていたから。
敦「A大丈夫だからね…」
貴『うん…グスッ』
たった一人の家族。
お兄ちゃんは痛くて、怖くて、泣いている私を
慰めてくれた。
こんな地獄みたいな所でも、お兄ちゃんが居た
から、生きて来れた。
ずっと一緒にいたいと思った。
でも…如何してうまくいかないの？
或る日、院長先生に呼ばれた。私だけ。
何かしたのだろうか。
また、殴られるのだろうか。
そんな疑問がそんな不安が沢山浮かんできた。
院「明日からお前は、お前らの叔母の所で暮らす。荷造りするついでに兄に別れでも云っておけ。…元気でな。」
今迄、院長先生を誤解していたようだ。
確かに、院長先生は孤児院の王様だ。
けど……ちゃんと有ったんだ。
愛情というものが…。最初は疑った。
けど、考えてみれば愛情を送る気の無い人間に
「元気でな。」なんて言う筈ないから。
其の時私は、初めて愛情というものを貰った。
貴『はい…っ』
そう返事したと同時に目の前がぼやけて見えた。
泣いていた。
色んな気持ちが溢れ出てきたのだ。
愛情というものを知れた喜び。
そして……お兄ちゃんはと離れるという悲み。
寂しさ。
怖さ。
何時も、隣に居てくれた人と離れる事になる。
其の悲しみは計り知れなかった。
お兄ちゃんの元へ戻り、明日の事を話した。
敦「え…本当なの？A」
貴『うん。だから荷造りしてろって…』
敦「良かったね！元気でやるんだぞ！」
そう言って、私の頭を撫でてくれた。
そんなこと言わないで……
離れたくなくなっちゃう…
もっと悲しくなるから…
＊＊＊
次の日。
私達の叔母と名乗る、李徴という人が孤児院に
訪ねてきた。
顔は優しそうな女の人だった。
けど、何故か震えが収まらなかった。
李「貴方がAちゃんね？私は李徴よ。
さぁ、早速行きましょう、私の家へ。」
ぐいっと腕を引っ張られ、強引に連れてかれた。
お兄ちゃんと離れたくなかった。
お兄ちゃんに会えないのは厭だった。
・
私にこれから訪れるのは、幸せか……
それとも、地獄か…………。
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おはぎ - 今更ですが、私もスーパーにあった林檎にドクロ添えてナイフ刺したくなりましたwww (2020年9月21日 21時) (
レス) id: 206c89cdd5 (このIDを非表示/違反報告)
あっきら(センラー)(プロフ) - マダオってあの銀魂の長谷川さんですよねw..................ﾊｯ、ということは太宰＝長谷川ということになり、二人は同一人物ということn((((殴 (2020年6月6日 13時) (レス) id: 6453314378 (このIDを非表示/違反報告)
のぶめ - 鬼狐No.03さん» はい！銀魂のパクってきました！！← 最初まるでダメなおっさんにしようかなと思ったんですけど、太宰さんファンに殺される気がしt（（殴 兎に角、コメントありがとうございます！！！m(_ _)m (2019年1月9日 23時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
鬼狐No.03(プロフ) - マダオって銀魂ですかね？あ、でも銀魂ではまるでダメなおっさんだった気がすr((殴 (2019年1月9日 17時) (レス) id: d02bdf356d (このIDを非表示/違反報告)
のぶめ - 道宮 いちごさん» 教えて頂きありがとうございます！！無事フラグ解除出来ました！！！ (2018年12月25日 11時) (レス) id: 4aa4850497 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のぶめ | 作成日時：2018年11月10日 19時
