【文スト】敦くんの妹ちゃん

12話 ページ21

貴方side

初めての依頼、どんなものかと少しワクワクし

ながら準備を終えて、扉のドアノブに手をかけ

る。

すると突然下から

女「いっいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！」


女の人の悲鳴が聞こえてきた。

太「今の悲鳴って、下のうずまきからじゃ…」


声の主が何処にいるか、解り探偵社から飛び出

した。

もしかしたら、女の人は殺される瞬間かもしれ

ない、そう頭の中を過ぎったから。


後ろから国木田さんの私を止める声が聞こえた

だけど、もし待ち合わなかったら嫌だから。

心の中で、ごめんなさいと謝罪しながら

下へ繋がる道を走った。


喫茶店内に入ると、口にタオルを咥えさせられ

涙を流している赤縁の眼鏡を掛けている女性と

黒いフードを深く被り、女性の首元にナイフを

当てている男がいた。


男「近寄るんじゃねぇっ！誰だか知らねぇが
そこから少しでも動いたら此奴の首切るからな！！」


貴『その女性を離しなさい！！ その人に罪は無いでしょ！！！」


太「Aちゃん！大丈夫かい！？」


探偵社の面々が、店内に入ってきた。

其れが男の目的だったのか、ニヤリと口角を上

げた。


男「やっと来やがったか！！待ってたぜ手前らのことをな！！手前らも来るんじゃねぇぞ！
来たらそこの爆弾がドカンだからな！」


男の視線の先には、キッチンの壁に貼り付けら

れた爆弾だ。そして男の手にはナイフと起爆釦

と思われるもの。


国「怨恨か…どーする、此方の事を知っているとなると容易に近づけんぞ！」


太「大丈夫だよ、今此の状況で適任な子がいるじゃない！」


貴『わ、私が行きます！私なら顔も知られてないのできっと皆さんより近づきやすいと思うので…』

きっと大丈夫、起爆スイッチとナイフを取り上

げられれば！

国「わかった！A！頼んだぞ！」


はい！とそう返事をし、男の元へ走る。

取り敢えず男の手元を蹴り、一番危険そうな

ナイフを何処かへ飛ばす。

そして一瞬、一瞬だけ怯んだ瞬間起爆スイッチ

を奪い取る。上から乗り、手を後ろで強引に組

ませる。やっと捕まえた！

無事確保し、男の手足を縛る。

貴『爆弾に害は……』


キッチンの方へ向かうと、残り1分と爆弾が表

示していた。


貴『不味いです！爆弾が残り1分です！！！』

国「何！？おい！解除の方法は何だ！！」


男に訪ねても口を噤んだまま、何を言う様子も

無い。


如何すれば…どうすれば、解除できる！？

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