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「いざ!自由行動!!!」
声を合わせて叫ぶ2人に思わず苦笑いを浮かべた。事前に組んだコース通りに観光名所を回っていく。
「ねぇねぇ!3人とも写真投稿しても大丈夫?」
あ、俺も載せたーいと天童くんも許可を求めてくる。
…投稿?何に?と首を傾げる牛島くんと私を見て2人は顔を見合わせてため息をついた。
「もー2人ともそれでも高校生?牛島はアカウント自体は持ってんじゃん!…ほとんどユースとかの写真だけど…」
「分かるー!若利くんのは情報botって感じだよね〜でもさ、やっぱり応援してくれてるファンの人達は高校生っぽい写真も見たいと思うよ?」
私はそういったSNSに手を出したことは無かったけれど2人の厚い勧誘からランチの時間にアカウントを作成することを約束し、投稿するための映える写真?とやらを各自で撮りながら移動した。
「見て!エッフェル塔!でかい!」
小学生のような感想に吹き出したのをバレないように口を抑えつつ、そうだね、と返す。
「あ、一条さんたち!一緒写真撮らない?」
たまたま同じタイミングで来ていた同じクラスの班の人達に声をかけられ一緒に写真を撮ることになった。
「あ、でもこんだけ人いると自撮りは無理か…でもスマホ持ち逃げされたりしたら嫌だよなー」
どーする?と話し合うクラスメイト達を見てどうにか出来ないかと思考を巡らせた。
あ、そうよ。これなら…と近くにいる家族連れに話しかける
「Bonjour.Pouvez-vous prendre une photo?」
(こんにちは、写真撮って頂けませんか?)
久しぶりに話したフランス語だったけれど通じたようで、父親らしき人が笑顔で了承してくれた。
無事、写真を撮り終わると散り散りになってまた班行動を再開する。
「一条さん流石…ありがとう〜」
「さっきフランス語話してたよ…えぐくね?」
流石Aと何故か自慢げな凛を横目に
写真に入れてくれてありがとう。後で送ってくれると嬉しいな、と当たり障りない返しをしてまた歩き出す
「ねえねえ、なんであの人に頼んだのー?家族連れだから?」
「ふふ、天童くんよく見てるね。さっき誰かが言っていた通り簡単にスマホとか渡しちゃいけないけど家族連れだと持ち逃げをする可能性は極端に減るでしょ?だからあの人にお願いしたの。」
「…そこまで考えていたのか。凄いな」
「なるほど〜ためになった!」
ほかの人たちに褒められるよりもこの3人に褒められる方が何だか心地が良くて、足取り軽く次の目的地へ向かった。
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璃音(プロフ) - のりちゃさん» ありがとうございます!最近なかなか書こうと思えなかったのですが、やる気が出てきました…!がんばりますね! (2020年6月2日 0時) (レス) id: 2ce0920262 (このIDを非表示/違反報告)
のりちゃ - 好きです。。。。いつも更新されるたびニヤつきながら読んでます。。最後まで楽しみにしてマスゥゥ (・0・*)ホ (2020年5月31日 8時) (レス) id: f0ef8aefa1 (このIDを非表示/違反報告)
璃音(プロフ) - 鳴瀬さん» コメントありがとうございます。既に大体の構成は出来ているのですがなかなかの長編になりそうな予感です。是非最後までお付き合い下さい! (2020年5月7日 1時) (レス) id: 2ce0920262 (このIDを非表示/違反報告)
鳴瀬 - いつも、楽しく読ませてもらってます。体調に気を付けながら、更新頑張ってください。応援しています。 (2020年5月3日 0時) (レス) id: 67ee969d2e (このIDを非表示/違反報告)
璃音(プロフ) - 是非コメント等お願いします! (2020年4月28日 21時) (レス) id: 2ce0920262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:璃音 | 作成日時:2020年4月13日 2時