霞の中に浮かぶ光 ページ7
『手伝ってくれてありがとう』
部屋にある程度の備品があるとはいえ、住みやすいようにカスタマイズが必要だ。
「相変わらず荷物少ないな」
『必要最低限あればいいから』
カスタマイズしたとはいえ、元のデザインと変わり映えしない部屋。
彼女の物欲のなさがひと目でわかる。
「終わったー?」
一息ついた、丁度いいタイミングで先生がやってくる。
「うわ、シンプル。若いんだしもっと欲出そうね」
「そこは人の自由でしょう」
恵の部屋も翼と同じ、至極シンプルなのだ。部屋着も基本楽なもの。
さすが双子と言ったところか。
「そうそう、制服出来たから着てみて」
取り出したのは黒を基調としたセーラー服。
和風にアレンジされている。
その中で銀色のボタンが一際輝く。
「多分翼は近接型じゃないから多少動きにくくても大丈夫でしょ」
『私術式使えませんけど』
「知ってるよ」
それ以上は何も言わずに恵を連れて出ていこうとする。
制服のサイズ合わせをしろ、とでも言いたげだ。
採寸された覚えはないのに何故かぴったりなそれに少しの違和感を覚えながら部屋を出た。
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ノンノン(プロフ) - 紅葉さん» 返信遅くなって申し訳ありません。面白いと言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年1月26日 14時) (レス) id: 4f5d0a225d (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - とっても面白いです!!これからも頑張ってください (2020年1月8日 13時) (レス) id: a96e485a5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノンノン | 作成日時:2019年12月16日 17時