纏いし黒は梅雨時に2 ページ24
『…恵くん、私、行かなくちゃ』
「お前…」
『大丈夫。お父様のところに戻るつもりは無いよ。これは私の問題だから。解決してくるだけ』
「そういう事なら俺も行く。これはお前だけの問題じゃない。家族の問題だろ」
そう言って隣に立ってくれる。それだけで、一体どれだけ心強いことか。
「真希さんはほかの生徒たちの避難をよろしくお願いします。多分ここら一体は吹き飛ぶと思うんで」
「ハァ……。あんま暴れんなよ」
私達2人の頭をくしゃっと撫でて、困ったように笑う。
本当は言いたいことがかなりありそうな顔をしているけれど、それでも何も言わずにいてくれるのは、優しさだろう。
もしも許されるのなら、こんな優しい人達とまだ一緒に居たい。
だから、守らなきゃ。
その為なら私は戦える。
『お父様!』
「翼、恵も…危ないから来ちゃダメだよ」
「これは俺たち家族の問題なので」
「えぇー…」
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ノンノン(プロフ) - 紅葉さん» 返信遅くなって申し訳ありません。面白いと言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年1月26日 14時) (レス) id: 4f5d0a225d (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - とっても面白いです!!これからも頑張ってください (2020年1月8日 13時) (レス) id: a96e485a5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノンノン | 作成日時:2019年12月16日 17時