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素直に謝ってきたAを見て、彼女はやはり半年前とは少しだけ変わったなと思った。
半年前までのAなら…、いや… 俺も今までAにこんな素直になる事なかったからな。
本当のAは めちゃくちゃ素直で思ったことをちゃんと言う奴なのかもしれない。
そうさせなかったのは、俺たちの方か。
Aが秘密トレーニングを 秘密にしてたのも、やっぱり俺たちには言い辛かったんだろうな…
「もう一曲、一緒に歌ってくれませんか？」
隆二「…え？」
「折角2人いるのだから、練習したいです。今日、プロデューサーに怒られたところ」
隆二「ああ、お前が歌詞間違えたやつか。」
「言わないでください…」
隆二「練習するなら、臣の声も必要だろ。」
「…そう、ですね。」
臣の名前を出した瞬間、変わるAの表情に心が締め付けられる。
歌を通してだったら繋がれる2人なのに、どうしてこんなにすれ違うんだよ…。
隆二「…まあ、とりあえず。今日は俺とAのパートだけ練習するか？」
「、はい。」
少しだけ安心の色を見せたAを見て、この顔を臣の前でも見せられるようにしてあげたいと思った。
臣はお前にとっても、安心できる仲間になれるのだと、教えてあげたい。
直人「おーい、そろそろ俺ら置いてけぼり辛いわあ」
ELLY「新曲練習すんなら俺らもするー」
「え゛っ！直人さん？ELLYくん！？、な、なんで…？！」
直人「TETSUYAさんに教えてもらった。ちなみにパフォーマー全員ここの事知ってるよ」
「ええ〜…」
突然現れた直人さんとELLYに挟まれ 困ったような笑顔を見せるA。
俺らも、パフォーマーの彼らとのような関係を、Aと作れるのだろうか。
.
直人「隆二〜 早くやろー」
直人さんが俺の名前を呼んで、俺は再びAの隣りに立つ。
いつか臣と3人並んで、心から笑いあえる日がくればいい。
三代目8人全員、本当の仲間になりたい。
もう 臣の為にAに近付くのを避けていた自分を捨てる。
俺が臣をAの元へ、引っ張っていこう。
揺れる赤編 完
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2014年11月22日 22時
