君をさがしてた。episode3 (ページ29)

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「初めて彼氏から解放された生活を送ってて…次第にもっと彼のいない世界に行きたいと、欲をかくようになっていました。

そんなとき、当時少しだけ面識のあったストリートダンサーの方に紹介されたバイトが……いや、今考えると、違法だったんですけど…あるクラブのバーテンだったんです。」

直人「え笑 A高1でクラブでバイトしてたの？」

「はい。始めるにあたって一応ATSUSHIさんに相談しました。そしたら、摘発されない程度に頑張れって、訳わかんないお許しをいただいて。私はそこでバーテンをしながら、度々ステージにも立たせてもらうことが出来ました。」

剛典「えーどこのクラブだったの？俺行ったことあるかな」

「渋谷の…今は無いんですけど、rizeってゆうアンダーグラウンドです」

剛典「聞いたことねえ…」

直己「話、元戻して」

「…バイトを始めて数ヶ月経ったある日、ATSUSHIさんはそのクラブにある人を連れてきて私に紹介してくれました。」

ELLY「まさか…」

「はい、HIROさんです。ただ…当時の私は本当に失礼な態度をとってしまって…彼の持っている酒を奪って飲んでみたり、中指を立ててみたり、そんな私を見てもHIROさんは優しく笑ってるだけでした…」

直人「ちょっと、え？！笑 AHIROさんにそんな事してたの！？」

「はい。それで、粋がるのはいいから踊ってみろって言われて、HIROさんの合図で無理やりステージにあげられました。なんかその強引さに凄くムカついてムカつくから度肝抜いてやろうとして、その時私が一番得意としていたダンスを彼に見せつけました。…そしたらHIROさんもステージに上がってきて

……度肝を抜かれたのは私の方でした。始めて生で見た彼のダンスは、物凄く格好良かった。」

あの時の感動は今も鮮明に覚えている。

「そんな彼との出会いがあって数日後、今度はHIROさんに連れられ、金髪のチャラチャラした男がやってきました。」

健二郎「まさか…笑」

「はい、AKIRAさんです。彼を見た瞬間コイツァだめだ、と思いました。凄いチャラいし金髪だし初対面で人のこと呼び捨てにするし、関わりたくないなと思ってました。

なのにAKIRAさんはしつこく私のクラブに通い始めて…いつの間にか私の中での彼への印象は、良いものに変わっていってました。
友達のような、お兄さんのような…ATSUSHIさんとは違う安心感が彼にはあったんです。」

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