君をさがしてた。episode3 (ページ27)

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私の生い立ちについてはその場にいた中ではリーダー2人だけが知らないことだったから、ATSUSHIさんに出会ってからの事を軽く話した。

そして、

「中学2年生の冬、当時高校2年生だった元彼と出会いました。その頃唯一の肉親である父親が肝硬変の闘病中で…ただ、今まで放置されていた分、死にかけの父親と今さらどう向き合えば分からず、私は凄く荒れていて。

そんな時地元の先輩である彼に声をかけられ、…最初のうちは私に凄く良くしてくれたんです。
他の人のようにむやみやたらに私のテリトリーに入ってくるわけでもなく、ただ少し離れた距離から徐々に私の中に入り込んできて。

結局、私は恋愛がどうゆうものか分からないうちから、彼の言いなりで交際をスタートさせました。」

あの頃の私の人生の中で、ATSUSHIさんに出会ったこと以外、私にとって幸せな事などなかったな。

元彼との出会いを思い出してもそう思ってしまう自分がいた。だから思うやっぱり、私は彼のこと男としては好きじゃなかったんだ。

「交際を始めてすぐに、彼の様子が変わり始めました。いきなり私のケータイを取り上げて、父親と父親が入院している病院、そして彼の連絡先以外の全てを削除されました。

何してるの？って問い詰めても「Aには必要ないだろ」って薄ら笑いを浮かべるだけで。気味が悪くなって逃げ出そうとしました。

…でも気付いた時には遅かった。

彼は外面が凄くいい人で、先輩にも後輩にも同期にも好かれるような人でした。
私の同学年にも、彼を慕っている人は沢山いて。私の学校での行動は全て彼の耳へ入るようになっていたんです。
そして、私が学校で同級生の男の子と話していたことが知られると、身体中アザだらけになる程の暴力を振られました。」

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