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直人「どうA、曲は出来そう？はいこれあげる」
「あ、ありがとうございます…、…サビのイメージは出来てるんですけど 2番の歌詞が…浮かんで来ないんです」
月刊EXILEの撮影のために朝から集合していた現場の控え室にて。直人から受け取ったミカンを手でニギニギと揉みながら神妙な顔のA。
時が経つのは早いもので、あっという間に4月に入り、ついにHIROに告げられた歌詞の締め切りが目の前へと迫ってきていた。
直人「…それなんで揉んでんの？」
「こうすると、白いの取れやすくなるって、AKIRAさんが言ってました」
直人「へぇ〜」
なおもしつこくニギニギとみかんを揉み続けるAに、いっそのこと自分が皮むいて手で一つずつ白いの取ってやりたくなる衝動に駆られた直人だったが、ふと Aの目の前に広げられたノートの言葉の羅列を見て そちらに意識を持ってかれた。
直人「すごいね、これがサビ？」
「それは一番のAとBです。サビはこっちで、…でもまだ決定的な一言に欠けてるってゆうか…作れって言われて作るのなんてやった事なくて、全然思い浮かびそうにも…ーーあ、今のなしで、！俊さんに聞かれたら怒られる…」
直人「別に告げ口なんてしないよ笑」
あまりに必死なAに苦笑いを浮かべ彼女の隣の椅子に腰を下ろす直人。
直人「俊介さんとは最近会ってないの？」
「はい、もうすぐ俊さんもツアーが始まるので、そちらの準備とかでとても忙しいみたいです」
直人「そうなんだ。じゃあ相談とかもしてないんだね？」
「歌詞が浮かんで来ないって事をですか…？いや、それは…」
そんな事言ったら絶対怒る。そんな表情のAに、直人は この子どんだけスパルタ受けてんだと思った。
直人「…俊介さんってそんな怒る人なの？」
「いや、普段はそんなことないんですけど」
直人「相談したら怒るの？」
「わかんないです…ただ前に、んー、私に作詞を教えてくれるって話になった時に、私が情けない態度とったら…こう、ウガーーッて。」
眉根を寄せガガのモンスターみたいなポーズをとるA。
「…そんな感じです。」
直人「ほう。」
突然思い切ったアクションをとったAに一瞬呆気にとられた直人であったが、気を取り直して、むー…と唸るAに声をかけた。
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作者名：とまと野郎
| 作成日時：2014年11月16日 0時
