98 / 見る、解る ページ48
『 私、ただ嫌われてるだけやと思ってました。
…勿論、すぐに認めて貰えるなんて思ってなくて。
時間は掛かる、って分かってはいたんです。
…でも、アクションを起こす前に
"嫌われてんねや" って気付いてもうて…、
その時はやっぱりショックでしたね (笑) 』
半ば自嘲的に笑う私に、桐山さんはまた謝る。
私はそんな事をして欲しい訳では無いのに。
…ただ、見ていて欲しい。
お互いを解ってから、決断を下して欲しいのだ。
橙「 …俺、動画見るまでは何にも知らんかった。
海葉さんが一生懸命やってる事も、
ここまで追い込んでしまった事も。
ホンマに、ごめん。
…でも、これからはちゃんと見るし、考える。
認めるとか認めないとかやなくてさ、
まずは…、仲良くなりたいから (笑) 」
…驚いた。
まるで気持ちが通じたようにその言葉を口にした彼に。
これが彼が皆から信頼されている理由のひとつか、と
少しだけ、彼の事が解った気がした。
『 …桐山さん 』
理由は無いけれど名前を呼びたくなって声を出す。
すると桐山さんはニコリと笑った。
橙「 どうしたん…？
っていうか…、"桐山さん" って止めへん？(
ちょっと喋っていきなり言うことちゃうけどさ (笑) 」
「距離めっちゃ感じんねん、それ」と照れ臭そうに
人差し指で頬を掻きながら笑う桐山さん。
じゃあ、と思い「照史くん」と呼ぶと
彼は目をまん丸にして、更にパチパチ瞬きをした。
橙「 めっちゃええ 」
『 …へ？』
橙「 照史くん、めっちゃええなあ、嬉しい、
なあ、そのまま敬語も外して欲しいねんけど… 」
『 …えっと、…慣れてったら、やって、みる… 』
橙「 …ありがとう 」
『 私のことも、名前で呼んで下さい… 』
橙「 分かった (笑) 」
「距離、縮まった気ぃするわ」と言って笑った顔は
今まで見た中で一番、
私のことを真っ直ぐに見てくれている気がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ｲﾛﾊ(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます …！そう言って頂けて嬉しいです ◎ ゆっくりですが加筆して参りますので、お読み頂けたら幸いです。これからもよろしくお願い致します ◎ (2021年3月25日 0時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！更新楽しみにしていますので、無理をしない程度に頑張ってください！ (2021年3月24日 23時) (レス) id: d72ab54115 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年2月20日 18時
