91 / 葛藤 ページ41
＿＿＿＿＿ side 緑.
桃「 ちょ、先生…！！」
緑「 のんちゃんナースコールあるから、
押して先生呼ぼな…！ 」
相当焦っているのか、ナースコールの存在を忘れて
病室から出て走り出そうとするのんちゃん。
淳太達もAが起きたことに安心したのか、
いつも通り「何やってんねん」なんてツッコんで。
そしたら流星がいつの間にかナースコールを押していて
先生達がバタバタと病室に入って来た。
今はAもすっかり意識を取り戻して
辺りをキョロキョロ見回している。
医「 海葉さーん？
大丈夫ですかー？意識ハッキリしてますかー？」
『 …、はい、大丈夫です 』
医「 良かったです、
ではこれから少しだけ検査しますので
皆さん外に出て頂いてもよろしいですか？」
黄「 あ、はい 」
そう言われ、皆で病室の外に出る。
15分程経って、先生が病室の外へ出て来た。
医「 検査結果に異常はありませんでした。
…ですが、やはり何かを抱えているのは事実です。
皆さんで、しっかり支えてあげて下さい。
一応そうですね…、大事を取って、
明日の午後までは入院して頂きます 」
そう言って、カルテを抱えて戻って行った先生。
先生が戻ったのを確認してから、
皆でバタバタと病室の中に入る。
「「「 A！！！」」」
ほとんど叫ぶようにして名前を呼ぶと、
ベッドに座っていた彼女は
ゆっくりとこちらを向いた。
『 …皆、迷惑かけてごめんね 』
眉を下げ、困り顔で言うA。
そんなAを見て、俺は凄く胸が痛くて。
きっと淳太達も同じなんやろうな、
やって皆とても苦しそうな顔をしている。
特に、照史は。
元々すっごく優しい照史やから、
自分がAを傷付けてしまった、って考えているんやろう。
伝えたいことがあるのに、支えてやりたいのに
あんなことを言ってしまった手前
簡単には伝えることが出来ない、という
彼の中の葛藤が、見ているだけで分かる。
青「 もう起きひんかと思った 」
『 …ごめんなさい 』
青「 謝らんで、迷惑なんて思ってへんよ、
ただ…心配やってん、ほら、俺ら過保護やからさ？」
流星が微笑みながら言うと、Aは静かに俯いた。
紫「 ホンマやで？
そんなことで嘘つかへんよ (笑) 」
いつもの優しい声でそう言って、
Aのすぐ傍の椅子に座っていた�陲舛磴鵑�
Aの頭を撫でる。
『 …ありがとう、』
顔を上げたAは柔らかく微笑み、小さく呟いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ｲﾛﾊ(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます …！そう言って頂けて嬉しいです ◎ ゆっくりですが加筆して参りますので、お読み頂けたら幸いです。これからもよろしくお願い致します ◎ (2021年3月25日 0時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！更新楽しみにしていますので、無理をしない程度に頑張ってください！ (2021年3月24日 23時) (レス) id: d72ab54115 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年2月20日 18時
