86 / オカンの思いと頼みごと ページ36
＿＿＿＿＿ side 緑.
Aのオカンが頭を下げた後、
誰も何も言えずに立ち尽くす。
こんなに優しい人の子を、
俺らは始め、受け入れることが出来なかったなんて。
黄「 よろしく、お願いします 」
やっぱりここでも口を開いたのは淳太やった。
最年長っていうのもあるんかな。
でも 前から本当に頼りになる存在で
他の六人が立ち止まってしまったり悩んでしまった時は
一番始めに背中を押してくれるような人。
そんな彼を見て安心してしまった自分に
結局は人任せじゃないか、と嫌気が差した。
それと同時に自分の無力さを痛感し、
悔しくて仕方がなかった。
…俺がそんな事を考えている間も、淳太は続ける。
黄「 それと…、今回は守ってあげられなくて
すみませんでした、心からお詫びします。
でも…、これからは全力で守ります。
一緒にこれから起こる困難も乗り越えて、
走り抜けて、支え合って。
最終的には世間に "8人で" って認めて貰えるように
精一杯頑張ります。
こんな俺らの所にまでお話に来てくれて、
ホンマにありがとうございます 」
淳太の真っ直ぐな瞳を見て、
Aのオカンは安心したように笑った。
母「 ありがとう。
中間くん…やったよね？
ちゃんと調べさしてもらいました (笑)
Aはね、
あんまり自分の事を人に言わない子やからね、
良かったら見ててあげて欲しいな。
無理しても身体壊しても何しても、
人に頼るってことを知らんのよ、あの子。
私達の居た環境が引き起こしたっていうのも
無いことは無いと思うんやけどね… 」
黄「 …もちろんです 」
母「 ふふ、安心、ありがとうね。
…そんで智洋くん。
前から知ってるから分かると思うけどね、
A、抱え込みやすいやんか、色々と、ね？
やから、良かったら気付いてあげて？
お話も聞いて貰えたら嬉しいな。
抱えて抱えて、自分の中に押さえ込もうとして
ふ、と図星を突かれたり限界を超えると
爆発したりする時もあるから…、
…もちろん、これは他のメンバーさんにも
お願いしたい、と思ってます 」
一度、Aが限界を迎えた姿を見た。
レッスンのあの日、俺がAを傷付けて、
限界まで追いやってしまったあの日。
また頭を下げるAのオカンに
「勿論」の意味を込めて俺らも頭を下げて。
すると「ちょっと過保護やったかなあ」
って笑うAのオカン。
その姿は、Aにとても良く似ていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 417人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ｲﾛﾊ(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます …！そう言って頂けて嬉しいです ◎ ゆっくりですが加筆して参りますので、お読み頂けたら幸いです。これからもよろしくお願い致します ◎ (2021年3月25日 0時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらっています！更新楽しみにしていますので、無理をしない程度に頑張ってください！ (2021年3月24日 23時) (レス) id: d72ab54115 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年2月20日 18時
