23 / 救世主 ページ23
まだメディアでも合格者は発表されていないため
私が普通に街を歩いてもザワつく気配は全く無く、
キラキラ輝く人達の様に変装なんてする必要も無い。
イヤホンをして、昨日頂いていた音源を再生する。
シャッフルで聴いているから
アップテンポな曲が多い中にバラードが入っていたりして
こういう曲もあるのか、私も歌うことになるのか、と
またハッとして考えてしまう。
そう言えば、
今日の集合場所は事務所の会議室前だったな、
なんて考えながらまた曲に集中する。
家から事務所まではそんなに遠くないのに加え、
今日は休日だし電車を使う気にもなれなくて
歩いて事務所まで向かう事にした。
…到着すると、もちろん警備の人に止められた。
これではマズイ、と思った私は
「昨日のオーディションで、
ジャニーズWESTというグループに加入した者です」
と身振り手振りを付けて必死に説明する。
しかし、警備員さんには昨日行われたオーディションの話が
きちんと伝わっていなかったのか、
首を振って「お帰り下さい」と言うばかりだった。
...通してもらわないと
レッスンに参加できなくなってしまう。
そうすると崇くんに迷惑が掛かってしまう。
何としてでもそれだけは避けたい、
そう、思い困り果てていた、その時。
「 あの、」
警備「 はい、あ、お疲れ様です 」
男の人がやって来て、何かをパッと見せたら
警備員さんはすぐにその人を通した。
「 その子、通してあげてもらってええですか、
これからレッスンなんですよ 」
警備「 え、でもパスは…、」
「 まだなんです、
昨日オーディションがあったばっかりなんで…、
近々貰えるんちゃうかなあとは思うんですけど 」
警備「 そうだったんですか、
失礼致しました、どうぞ 」
その男の人が説明してくれ、やっと通る事が出来た。
『 あの、ありがとうございました 』
「 や、ええんです。
俺もこれから同じ場所向かうんで行きましょ 」
『 へ、あ、はい 』
サングラスやら何やらを身に着けている所から、
この人もこの事務所のタレントなのだろう、と勝手に思った。
ただ、同じ場所に向かうとは…？
会議室の前で何かあるのかな、と考えている私の前を歩く彼が、
複雑そうな表情をしていた事には気が付かなかった。
何となく救世主の彼の後を着いて行くと、
彼の言っていた通り、本当に会議室の前に着いた。
もう既に崇くんは待っていてくれて、
私達の方を見て目を見開いた。
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ｲﾛﾊ(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます。1番なんて恐れ多いですが、本当に嬉しいです！ありがとうございます…！亀さん更新ではありますが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年2月20日 18時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
ｲﾛﾊ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです …！亀さん更新ですが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年2月20日 18時) (レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 以前より読ませていただいています。1番大好きな紅一点小説なので更新されるたびにドキドキとワクワク、またどのような部分に新たな言葉が加わっているのだろうと楽しみで仕方がありません。これからも応援しています！ (2021年2月12日 1時) (レス) id: c0d520ec71 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - この作品前に連載していた時から読ませていただいています！めちゃくちゃ大好きな作品で更新されるのがとても嬉しいです！頑張ってください！ (2021年2月12日 0時) (レス) id: 971f641812 (このIDを非表示/違反報告)
ｲﾛﾊ(プロフ) - 亜由美さん» コメントありがとうございます。亀さん更新ではありますが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年1月25日 17時) (レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年1月8日 0時
