12 / 大将 ページ12
『 ふふ、ありがとうございます 』
ハッとした時には遅く、イントネーションに
関西特有のあの訛りが出てしまっていた。
もともと兵庫出身の私は
父が交通事故で亡くなった後に東京の方へ引っ越して来たのだ。
紫「 え！海葉さんどこ出身なん？！」
『 …元は兵庫なんです 』
紫「 そうなん！？
俺も淳太も、あとはシゲと神ちゃんも兵庫やでぇ！」
黄「 へえぇ、ビックリやなあ (笑) 」
「じゃあタクシー停めるな」と
中間さんがスマートに手を挙げて、道端にタクシーを停めてくれた。
タクシーでは私と�霤弔気鵑�後部座席、
中間さんが助手席に座った。
これから行くお店は行きつけなのだろう、
スラスラっと住所を言って、タクシーは発進した。
何やかんやあって、時刻はもう既に18時半を回っていた。
黄「 これから活動して行くと海葉さんも
個室の店使う機会が増えてくと思うから、
一応俺らの行きつけ、教えとくな 」
紫「 あんなっ、そこめっちゃ美味いねんで！」
『 そうなんですね、楽しみです 』
ニコっ、と�霤弔気鵑諒�へ微笑むと
彼は嬉しそうな顔で「特に焼き鳥がな」と
続きを話し始めた。
うんうんと聞いていたらいつの間にか着いていた様で
「ほら行くで」って中間さんが声を掛けてくれる。
こぢんまりとした外観のお店に入ると
そこの大将らしき人が「いらっしゃい」と笑い掛けてくれた。
黄「 お久しぶりです大将。
今日は紹介したい子がいて… 」
大将「 お、遂に彼女が出来たのか？」
黄「 あはは、だったらいいんですけどね (笑)
この子、俺らの新メンバーになった子なんです 」
大将「 へえぇ、お嬢ちゃんが？！
あれ、事務所は女性は取んねえって言ってなかったか？」
黄「 それが今回のは特別らしくって
この子が最後まで残ったんですよ 」
大将「 それは努力の賜物だな！！
よし、今日はオッちゃんがサービスしてやる 」
ガハハ、と勢い良く笑った大将。
それから個室へ入って少し経ったら
頼んでいないのに大将が持って来てくれた唐揚げ。
紫「 おっちゃんの唐揚げ美味いで〜？
よかったなあ！！」
『 くふふ、ありがとうございます 』
大将「 はいよ！
お譲ちゃん随分キレイに笑うんだなあ、
おっと失礼、お客様がお待ちだ、
じゃあごゆっくり、な！」
何か途中すごいことを言われた気もするが、
持って来てくれた唐揚げに箸を伸ばした。
パクリと頬張るとそれはそれは美味しくて。
今の私にはとても、とても染みた。
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ｲﾛﾊ(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます。1番なんて恐れ多いですが、本当に嬉しいです！ありがとうございます…！亀さん更新ではありますが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年2月20日 18時) (
レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
ｲﾛﾊ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです …！亀さん更新ですが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年2月20日 18時) (レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 以前より読ませていただいています。1番大好きな紅一点小説なので更新されるたびにドキドキとワクワク、またどのような部分に新たな言葉が加わっているのだろうと楽しみで仕方がありません。これからも応援しています！ (2021年2月12日 1時) (レス) id: c0d520ec71 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - この作品前に連載していた時から読ませていただいています！めちゃくちゃ大好きな作品で更新されるのがとても嬉しいです！頑張ってください！ (2021年2月12日 0時) (レス) id: 971f641812 (このIDを非表示/違反報告)
ｲﾛﾊ(プロフ) - 亜由美さん» コメントありがとうございます。亀さん更新ではありますが、お付き合い頂けたら幸いです。どうぞよろしくお願い致します。 (2021年1月25日 17時) (レス) id: c6ea372a6e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｲﾛﾊ | 作成日時：2021年1月8日 0時
