たんぽぽ君は内気な彼女に一目惚れした 【我妻善逸】

十四輪 ページ16

Aside


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






『花の呼吸＿陸ノ型＿渦桃』





空中で身体を捻り回転しながら


女の子の髪を掴んでいる手を切断する





「きゃあ！！！！」




空中に女の子が放り出される




なんとか地面に落ちる前に女の子をキャッチし
体制を整え着地した






「クソｯｯ！！あと少しだったのにィ！！！！」





鬼は悔しそうに大声を出し此方を睨む




腕が再生する前に早く頸を斬りたいところだけど
女の子を抱えたままでは難しい






一旦鬼と少し距離を置き女の子を下ろす



女の子はずっと下を向いたまま泣いている





私は女の子に向き合うように座って肩に手を置く






『泣かないで。
前を向いて走って逃げるのよ』





女の子は私の言葉を聞いて顔をあげた






「お姉ちゃんは、死んだりしないよね？」






『……大丈夫、私は絶対死なない
必ず鬼の頸を斬る』






安心させるために女の子を抱きしめ背中をぽんぽん
叩く







＿昔、カナエ姉さんが私にやってくれたように＿








女の子の顔は先程の恐怖の顔から少し和らいだ。







『…よし、じゃあまた後で会おうね』





「約束だよ？」





『うん、約束』








女の子が走っていく姿をみてから鬼に向き合う






「何度も何度も！俺の腕を斬りやがってェ！！」







両腕を再生し終わった鬼は私の姿をしっかり捉え睨む




長引いてしまったこの戦いもそろそろ終わらせない
とね




次の技で仕留めてやる







『花の呼吸＿伍ノ型＿徒の芍薬』







一気に鬼に詰め寄り技を放つ




一連、二連、三連、四連で



両腕両足を切断



五連、六連、七連、八連で


身体を粉々に刻み



最後の九連で鬼の頸を斬った




ザシュッ




「ぐぁああｯｯｯ！！」





ボトッ





地面に鬼の頸が転がり落ちた





「クソｯクソｯ！！俺が負けるなんてェ！！」




そう言い残し跡形もなく鬼は消えた





＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






大正コソコソ噂話




Aさんは普段と戦い中で性格が異なる場合が
ありますよ〜！(特に怒っている時とかね)




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

十五輪 ※→←十三輪

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す